2004年度の取組から
人権・部落問題夏期講座(第2回〜第7回課題別研修会)(8月6日・9日・26日)
第33回の研究大会は、5分科会14分散会において24本の報告がありました。また、特別分科会では、奈良県立大学の吉田智弥さんに、「人権教育の基本は、“原点・志・臨機応変 〜自己肯定(誇り)未来肯定(希望)を獲得目標に〜」と題してお話しいただきました。 |
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インターネット掲示板における差別書き込みについては、今年度6月10日〜11日に行われた全同教分野別研究会「社会教育」でのシンポジウムを始めとしてインターネットステーションの具体的な取組を紹介していただきました。わたしたち自身が、日常生活の中で、「差別書き込み」を許さないうねりを創り上げていくことの大切さを確認し合うことができました。 |
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1952年には、WHO(世界保健機関)が治療薬「プロミン」の効果を評価し、隔離政策の見直しを提言しているにも関わらず、「優勢保護法」や「らい予防法」が人権を奪い、家族を奪い、生活を奪ってきた事実を学ばせていただきました。また、ハンセン病に対する誤った認識が差別を温存し再生産してきたことを確認し合うことができました。 太田さんにお持ちいただいたビデオを通して、菊池恵楓園・入所者自治会機関誌「菊池野」に寄せられたいくつかの文を紹介していただきました。入所者のみなさんの思いや願いが込められており、胸を締めつけられる思いがしました。 |
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丸野さんからは、歴史の流れに沿って、差別の現実と闘いについてをお話しいただきました。 フィールドワークでは、ふとん資料館→大蔵流狂言発祥の地→崇道天皇社→あすか人権文化センターというコースで、古代から現代に至る奈良の人権に関わる歴史について学び合いました。研修会はあすか人権文化センターで閉会しましたが、オプションとしてならまちセンターへの帰り道に山水河原者である善阿弥が関与した遺構である大乗院庭園に立ち寄り、中世被差別民衆についての学びを深めました。
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新会員研修会は、この数年、みかさ人権文化センターを会場に行っています。天候の都合で予定を変更し、開会行事の後、フィールドワークを先に行いました。その後、フィールドワークで見た内容の振り返りも含めて、西之阪支部元支部長の安藤和幸さんから、「西之阪町の歴史と現状、今後について」と題して、ご自身の生い立ちを交えながらお話しいただきました。 |
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8月6日の人権・部落問題夏期講座の中でも布忍小学校の取組を聴かせていただいていましたが、さらに深めた内容で、地域ぐるみで学力保障に長年取り組んでこられた内容とその成果を学ぶことができました。 午後からは、校区内のフィールドワークと共に、青少年センターで地域の取組を聴かせていただきました。 同和教育の歴史の中で、松原第三中学校や布忍小学校が地域と共に取り組んできた営みと共に、それがさらに発展するかたちで、中学校区の保・幼・小・中、そして松原市の取組へと発展していることを学ぶことができました。これからの奈良市での活動に生かしていきたいものです。
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第1講座 「障害児」教育
第2講座 自主活動
第3講座 多文化共生教育
第4講座 進路・学力保障
第5講座 就学前教育
第6講座 豊かな人権教育の創造
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第1回目の課題別研修会として、吉田晃さん(田原本中学校)をお招きして、「部落史の授業展開について」と題してお話しいただきました。部落史学習というと難しさが先に立つのですが、これまでに様々なところで教材化されてきたものを有効に活用していくことで克服できるという視点を与えていただきました。また、地域教材の持つ子どもたちを引きつける力を再確認することができました。差別を無くしていくための取組としての部落史学習を、身近な題材を使ってすすめていきたいものです。 | |||||
奈良県人権教育研究会前事務局長の中村衛さん(耳成小学校)をお迎えして、今年度の第1回目の人権教育推進教員・保育士研修会を行いました。中村さんから、「校区に部落を有しない学校」における人権教育の視点を提起していただくと共に、人権教育とりわけ児童生徒支援加配(人権教育推進)教員の状況を中心に、人権教育推進体制をめぐる現在の課題を提起していただくことができました。 同和教育が切り拓いてきた人権教育の視点から、子どもたちや学校の課題を明らかにし、足下の現場から実践のうねりを創っていくことの大切さを今一度確認することができました。 |
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第37回総会が、5月17日に春日野荘にて行われました。代表参加での総会も2年目となりました。同和教育を基底とした人権教育の構築に向けて、昨年度の活動を振り返るとともに、今年度の方針を確認し合いました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
北山会長の挨拶の後、来賓を代表して、奈良市行政から南田助役、奈良県人権教育研究会から成田副会長より挨拶をいただきました。 |
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記念講演では、NPO法人夢街道・国際交流子ども館の比嘉昇さんに「輝くために生まれてきたのだから」と題してお話しいただきました。 教員生活を通しての経験を交えながら、不登校の子どもたちや厳しい現実の中を生きる子どもたちの理解とサポートについて、多くの示唆をいただくことができました。 私たちの先達が「靴べらしの同和教育」を創ってきた、その内実につながる実践を学ばせていただき、明日からの実践に生かしていく力をいただくことができました。 |
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