事件【つくば突風】震災被災者 ボランティアで「恩返し」2012.5.9 00:04

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【つくば突風】
震災被災者 ボランティアで「恩返し」

2012.5.9 00:04
竜巻で被害を受けたつくば市北条地区で、がれきの片付けなどのボランティアをする坂野さん。「景色が被災地によく似ている」と表情が曇る=つくば市

竜巻で被害を受けたつくば市北条地区で、がれきの片付けなどのボランティアをする坂野さん。「景色が被災地によく似ている」と表情が曇る=つくば市

 竜巻が大きな爪痕を残した茨城県つくば市の北条地区では8日、多くのボランティアががれき撤去などの作業に当たった。その中に、「恩返しがしたい」と作業に励む宮城県山元町の「普門寺」住職、坂野文(ぶん)俊(しゅん)さん(49)の姿があった。

 坂野さんの寺は、東日本大震災の津波で住居部分が流され、多くの墓が倒壊した。しかし、立ち入り禁止区域に指定されたため一人での復旧作業を余儀なくされた。ようやく立ち入りが始まり、2カ月遅れで手助けにきたボランティアの中に、筑波大の野球部員たちがいたという。

 「どんなに心強かったことか。そのときの感動は、今も忘れられない」という坂野さんは、「筑波」が竜巻で大きな被害を受けたというニュースに、居てもたってもいられず駆け付けた。

 しばらく現地に滞在し、がれきの撤去のほか、同じ被災者の立場から悩みを聞く機会を持ちたいという。

 「とにかく人がそばにいることが、被災地には重要だ。少しでも役に立ち、恩返しがしたい」

 坂野さんはそう話し、作業を続けた。

このニュースの写真

竜巻から2日が経ったつくば市の北条地区。骨組みだけを残して吹き飛んだ屋根の後片付けをする被災者の男性=8日午前、茨城県つくば市(桐原正道撮影)
竜巻から2日が経ったつくば市の北条地区 家の片付けなどをする人の姿が多く見られた=8日午後、茨城県つくば市(三尾郁恵撮影)

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