・いまごろの季節に外を歩いていると、
たくさんの花が咲いているのを見ることになります。
ほんとうは夏でも、花はたくさん咲いていますが、
寒くて静かだった冬をこえてきて、
さぁ、とばかりに咲く花を見るのは、
人間にとってもうれしいものです。
人が植えて咲かせている花を見るときには、
花をいいなぁとながめる気持ちの他に、
それをした人への、共感やら感謝やらも混じります。
そして、詠み人知らずのように咲いている花には、
野良猫に対して感じるような、
たいしたものだというふうな敬意が湧いたりします。
でも、正直なところ、
街のあちこちに勝手にじぶんの居場所をつくって、
よく言えば自由に咲いている「雑草」のことを、
ぼくらは、よろこばないように心決めています。
了見が狭いなぁと、思います。
雑草が雑草であることを知らなかったら、
いいなきれいだなと感じられるのかもしれないのです。
ナガミヒナゲシという花を見ていて、
ぼくは素直にきれいに咲かせたなぁと思っていました。
知らない誰かが愉快犯のように、
空き地に花を咲かせるパフォーマンスをしている‥‥。
そう想像していたのでした。
やがて、「あの花はナガミヒナゲシという雑草です」と、
知らせれ、知ることになりました。
でも、いまも、ナガミヒナゲシのことを、
ぼくは、可愛くて儚いなと思いながら見ています。
世の価値観のなかで、「きれい」と決められた花の名や、
「いい」と決まっていることばを選んで、
「きれい」や「いい」を生きていくのは、
大滝秀治風に言えば「ほんとうにつまらん」ことです。
<ヒメジョオンに埋もれてくちづけをした>
あの名だたる雑草をみごとに歌のなかに活けた
松任谷由実さんのあの曲を、今日は聴こうと思います。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
愛を歌わなくても愛を共有できる。そしてそのほうが強い。
たくさんの花が咲いているのを見ることになります。
ほんとうは夏でも、花はたくさん咲いていますが、
寒くて静かだった冬をこえてきて、
さぁ、とばかりに咲く花を見るのは、
人間にとってもうれしいものです。
人が植えて咲かせている花を見るときには、
花をいいなぁとながめる気持ちの他に、
それをした人への、共感やら感謝やらも混じります。
そして、詠み人知らずのように咲いている花には、
野良猫に対して感じるような、
たいしたものだというふうな敬意が湧いたりします。
でも、正直なところ、
街のあちこちに勝手にじぶんの居場所をつくって、
よく言えば自由に咲いている「雑草」のことを、
ぼくらは、よろこばないように心決めています。
了見が狭いなぁと、思います。
雑草が雑草であることを知らなかったら、
いいなきれいだなと感じられるのかもしれないのです。
ナガミヒナゲシという花を見ていて、
ぼくは素直にきれいに咲かせたなぁと思っていました。
知らない誰かが愉快犯のように、
空き地に花を咲かせるパフォーマンスをしている‥‥。
そう想像していたのでした。
やがて、「あの花はナガミヒナゲシという雑草です」と、
知らせれ、知ることになりました。
でも、いまも、ナガミヒナゲシのことを、
ぼくは、可愛くて儚いなと思いながら見ています。
世の価値観のなかで、「きれい」と決められた花の名や、
「いい」と決まっていることばを選んで、
「きれい」や「いい」を生きていくのは、
大滝秀治風に言えば「ほんとうにつまらん」ことです。
<ヒメジョオンに埋もれてくちづけをした>
あの名だたる雑草をみごとに歌のなかに活けた
松任谷由実さんのあの曲を、今日は聴こうと思います。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
愛を歌わなくても愛を共有できる。そしてそのほうが強い。
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