ここは蟲のうごめく世界
テーマ:動物、古生物うんちく身体をキチン質でできた殻(外骨格)で覆われ、
脚の間接に節のある
圧倒的な数種を誇る大グループがある。
「節足動物」
この世界に生息する(名前をつけられた)全動物種
の実に85%がこの節足動物が占めるのだという!
そんな圧倒的な種数を誇る節足動物を米メリーランド大などの研究チームが
節足動物の主要な系統から75種を選び、62種の遺伝子を比較するという
過去最大規模の遺伝子解析を行い、その進化系統を明らかにし、
英科学誌ネイチャー電子版に13日までに発表したという!
時事ドットコム 2010年2月13日
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%c0%e1%c2%ad%c6%b0%ca%aa&k=201002/2010021300047
今回の遺伝子解析により解明された節足動物の系統図。
節足動物は昆虫、甲殻類、多足類、鋏角類と
4大グループに分けることができるだろう
■昆虫■■■■■■■■■■■■■
「六脚類」とも呼ばれ、6本の脚を持つのが
大きな特徴。
頭部と運動を司る胸部、内臓を収めた腹部と
綺麗に分化かれており
体のつくりは合理的で無駄のないシンプルな構造だ!
節足動物の中ではもっとも新しいグループだが、
とにかく
全動物種の75%はこの昆虫が占めているといわれており
節足動物のほとんどがこの昆虫で占められていると
言っていいだろう!
水生昆虫という淡水に棲むものもいるが、ほとんどが
陸地に生息する。
まさに陸圏でこの昆虫がぎっしりと「超」がつくほど繁栄している!
■甲殻類■■■■■■■■■■■■■
おもに海や淡水といった水域に生息する。
陸上であれだけ優勢な昆虫が海に生息できないのは
この甲殻類が海で多くのニッチを占めているからと
言われている!
しかし甲殻類は陸上にも生息しており、その生息域は幅広い。
そのため、その姿もバリエーションに富んでおり、
カニやエビ、フジツボ、陸棲のダンゴムシも甲殻類だ。
■多足類■■■■■■■■■■■■■
陸にしか生息していないグループ。そして
あまり目立たない。(個人的にもっとも苦手)
昆虫と同じく触角は1対あり、甲殻類は触角が2対。
この違いから、形態的に昆虫とこの多足類は
近縁だといわれてきた。
しかし、
20年前から行われた遺伝子解析により、
多足類よりも甲殻類の方が昆虫に近縁であることが
判明している。
おそらく、形態的に似ているのは
太古に多足類と昆虫はそれぞれに陸に進出し、
陸生への進化の過程で収斂進化したものと考えられる。
■鋏角類■■■■■■■■■■■■■
昆虫、甲殻類、多足類との違いは
触角を持たず、顎を持っていないことがあげられる
4大グループの中でも最初に分岐した古いグループとなる。
まだ昆虫が現れていなかった時代。
古生代シルル紀の海で3mもある史上最大の節足動物の種を
有し、食物連鎖の頂点にいたウミサソリがおり、
海で甲殻類と勢力を争うほどに繁栄していたと
いわれている。
しかし、現在では
陸では昆虫、海では甲殻類に勢力を押され衰退し、
クモ、ダニ、サソリ、カブトガニなどがいるほどだ。
そして・・・。
現在では節足動物の4大グループだが、
太古にはもうひとつの大グループがいた!
生物種の95%が絶滅したという
あのペルム紀末の大量絶滅で姿を消したグループ・・・。
三葉虫だ!
■三葉虫■■■■■■■■■■■■■
完全に絶滅したグループで
今では化石としかその存在は知り得ない。
古生代の地層で化石がもっとも多産しており、
その地層を知る上での示準化石として重視されている。
そういうわけで
古生代の海でもっとも繁栄したグループだった
ことは想像にたやすい!
とにかく、
この世界は今も昔も変わらず
蟲たちがうごめく世界であるということは
いうまでもない!
1 ■無題
今回はムヒムヒシリーズで
さぶいぼ出しながら読ませていただきました。