復興庁は11日、東日本大震災の避難生活で体調を崩すなどして亡くなり、「震災関連死」と認定された1都9県の1632人(3月末時点)の内訳を公表した。年齢層別では66歳以上が1460人(89・5%)で、高齢者が多数を占めている実態が判明。市町村別では、福島県南相馬市が282人で最も多く、宮城県石巻市178人、仙台市143人と続いた。
死亡時期別にみると、最も多かったのは震災から「1週間超〜1カ月以内」に亡くなった510人で、次いで「1カ月超〜3カ月以内」の459人。「1週間以内」355人、「3カ月超〜6カ月以内」235人と続き、「6カ月超〜1年以内」が73人だった。
都県別の内訳は、福島761人、宮城636人、岩手193人、茨城32人。千葉、長野各3人、山形、埼玉、東京、神奈川各1人。福島が最多だったのは、東京電力福島第1原発事故により、長期の避難生活を強いられている住民が多いことも影響したとみられる。
復興庁は11日、関連死の原因を究明するため、関係省庁でつくる検討会の初会合を開催。6月末をめどに、岩手、宮城、福島3県で調査を実施し、8月上旬にも防止策をまとめる方針を決めた。
会合で、平野達男復興相は「今後の避難生活や将来の災害への備えを検討する重要な調査になる」と強調。出席者からは「被災者の心のケアに、ボランティアの力を借りる方法も検討すべきだ」などの意見が出された。
復興庁は関連死を「震災による負傷の悪化などで亡くなり、市町村が災害弔慰金の支給対象に認定した人」と定義。原因別の統計はまだ作成していないが、市町村の調査では、体力低下により高齢者が誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなったケースが多く、精神的ストレスによる自殺などの認定もあった。
復興庁は4月27日に公表した調査結果で震災関連死を1618人としたが、市町村から集めたデータを精査した結果、14人の集計漏れが見つかったとして、1632人に修正した。
◆【震災関連死】
地震による津波で水死したり、建物が倒壊して圧死したりするケースと異なり、精神的なショックや避難生活による体調悪化など間接的な原因で死亡すること。医師や有識者で構成する審査会で因果関係が認められると、直接的な死因のケースと同様、市町村が遺族に最高500万円の災害弔慰金を支払う。阪神・淡路大震災の際には、兵庫県と大阪府で921人が認定されたが、兵庫県によると、年齢や死因などの内訳は把握していないという。
【特集】東日本大震災
(2012/05/12 11:01)
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