民主党は8日の常任幹事会で、無罪判決を受けた小沢一郎元代表の党員資格停止処分を10日付で解除することを正式決定した。小沢氏は消費増税法案への反対姿勢を強める構えで、野田佳彦首相は党内に大きな火種を抱えたままの政権運営を強いられる。
輿石東幹事長は即日解除する方針だったが、常任幹事会で生方幸夫衆院議員が「裁判は確定しておらず、待ってから結論を出すべきだ」と主張したため、指定弁護士による控訴期限の10日付とした。ただ、控訴された場合でも同日付で処分を解除する。
小沢氏に増税法案賛成の確約を求める意見もあったが、結局は条件をつけなかった。輿石氏は終了後、「合意形成できるよう汗をかいていきたい」と記者団に強調したが、小沢グループが反対姿勢を強めるのは確実で、法案の成否は見通せない。