現場から:誤解? /神奈川

毎日新聞 2012年05月11日 地方版

 就任1年を機に黒岩祐治知事にインタビューした(今月2日付で掲載)。その中で、最近打ち出した「神奈川独立国」構想や医学部新設を巡り、横浜市や医師会と対立しているとの報道について、知事は何度も「(対立という見方は)誤解」という言葉を使った▼「誤解」を辞書で引くと「相手の言葉などの意味を取り違えること」とある。知事の思いを推量すると「自分の考えをマスコミが正確に伝えていない」ということだろうか▼記事を書く時、取材相手が話したことを改変することはない。ただ、発せられた言葉の意味合いを添えることはある。その言葉だけでは説明が足りない、と感じる時は特に▼知事は「他でできないことを神奈川でやる」と常々言ってきた。既存への挑戦だけに反発も大きい。刺激的な言葉を打ち上げ、反発が強いと見ると沈静化を図り妥協点を見つける。「誤解」発言がそんな戦略の一環ならば構わない。だが本心ならば、発言の変遷であり心元ない。【北川仁士】

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