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取締役会非設置会社、特例有限会社の代表取締役(のみ)の辞任

テーマ:商業登記関係 2012年05月11日(金) 19時59分28秒

現在の会社法においては、取締役会、監査役を置かなくてもよくなっております。


会社法施行前は、取締役会、監査役が常設で


取締役3名以上、監査役1名以上必要でした。


ですので、現在は、大きく分けて


取締役会非設置会社(取締役1名でもOK)


設置会社(取締役3名以上必要)


という2つのパターンの会社があることになります。



私が携わっている、新しく作る会社は、やっぱり非設置会社が多いですね。



代表取締役が、取締役としては残るけど、代表取締役だけは辞任する


というような登記申請が発生することもありますが


この非設置、設置で、若干実務的に違いが出てきます。



それは、取締役会非設置会社では


自分の意志だけでは、代表取締役だけを辞任することはできない


ということです。



俗に、(代表取締役)のみの辞任と言うことがあります

(私はそう習った気がします)



なぜでしょう?


それは、取締役非設置会社は、取締役に選任されると


その取締役は代表権を持った取締役とされるからです(ちょっと分かりにくいので後述します)。



それじゃあ、非設置会社での平取締役でも、代表権があるの?


となりますが、きちんと代表取締役が選任されていれば


代表権のない取締役、代表権のある取締役(代表取締役)の選別がなされます。



どう言うことかと言うと、例えば、非設置会社で取締役3名を選任して、


代表取締役を定めなければ、基本的には、3人とも代表取締役になってしまうのです。



取締役会非設置会社は、当然のごとく取締役会がありません。


3名のうち、代表取締役を決めたいなあ、と思った時


代表取締役の選任は、株主総会(又は定款の定め)で行われることになります。



この選任は、取締役会設置会社のように


平取締役3名を選んで、その中の1名を取締役会で代表権を持つ代表取締役に選定する


という意味合いではなく


代表権を持つ3名の取締役を選んでいるのだけれど


その内2名は代表権を外す、いわば平取締役に降格させる決議の意味になるのです。


そうすると、もともと代表権のある(代表)取締役が


自分の意志だけで、代表権いらない、っていう辞任はできず


その辞任には、株主総会での承認(又は定款の変更)が必要となるのです。



これは、特例有限会社での代表取締役にも言えることですね。



お分かりいただけましたでしょうか?


文字だと、やはり結構説明が難しい


一生懸命書きましたが、私にはこの辺の説明が限度か・・・



まあ、こんな違いがあるのですけど


細かいので、こんなことは一般の方は覚えなくても良いので


この辺は司法書士に任せちゃってください。



(なお、ケースによってはいろいろ法律的な問題が絡むでしょうけど、一般向けの記事ですので、細かなところは突っ込まないでいただければ幸いです。)



お読みいただき、ありがとうございます。

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