グアテマラ・シュルトゥン遺跡の壁から見つかった計算表。暦を作るのに使われたとみられ、横棒や点が数字を表しているという=ナショナルジオグラフィック提供 |
人類が今年滅亡するなんて、やっぱりうそ――。中米のマヤ暦の「終わり」を根拠に、2012年に世界が滅亡するといううわさや都市伝説があるが、それを否定する論文が、11日付の米科学誌サイエンスに発表された。最近見つかったマヤ暦の計算表は、現在から6千年後まで続いているというのが新しい根拠だ。
米ボストン大のウィリアム・サトゥルノ博士らは2010〜11年、グアテマラ北部のシュルトゥン遺跡を調査。9世紀初期の石造りの貴族の家の遺構の壁に、今から6千年先までの暦を計算した表を見つけた。これまでで最古の表という。
マヤ文明は天体観測から正確な暦を複数持っていたことで知られるが、「長期暦」と呼ばれる暦が2012年12月で一周することが「終わり」と解釈され、世界滅亡を予言しているとのうわさが広まった。09年には、この予言をモチーフにした米映画「2012」も公開されている。