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テスト ~機動戦士ガンダム00 スペシャルエディションⅢ リターン・ザ・ワールド~
作者:ORANGE
初めてなので、テスト投稿します。
ガンダム00の小説を持っている方は合わせて読んでいただけたら、アニメは見たけどスペシャルエディションは見ていない方は想像して読んでいただけたら、多少は楽しんで(?)いただけると思います。
既存の物で申し訳なかったり、規制されたりしないかが心配だったりします。
「よくやった、フェルト!」
 セラビィーのコックピットに届いた朗報に、ティエリアは思わず昂揚した。
 いつもの彼らしくない態度だが、それだけ心待ちにしていたのだろう。
 ようやく敵の急所であり、こちらには比類なき武器となるものの位置が判明したのだ。
 セラビィーは現在、敵母艦の岩塊部上を滑るように飛翔していた。
 侵入すべきポイントが、いまだ見つかっていなかったのだ。
 だが、手元に届いたヴェーダの位置と敵母艦のスキャン結果を照らし合わせれば、より効率的な進入路を探し出せるはず――。
 その考えに至ろうとしていたとき、思考を止めさせる邪魔者がセラビィーの後方から現れた。
 それは二機の新型イノベイター専用機――リヴァイヴ・リバイバルの乗る薄緑色の砲撃タイプと、ヒリング・ケアの乗る鈍色の近接戦タイプ――であった。
 彼らの機体がセラビィーに迫る。
 二機の新型がセラビィーを標的にしているのは明白だった。
 くっ、とティエリアは歯噛みした。
 これから本命をつこうというときに、新型などにかかずらっている暇はない。
「邪魔をするな!」
 鋭く後方に言い放ったティエリアであったが、直後、彼の表情が凍りついた。
 驚愕に見開かれた彼の目が、後背を映す映像に釘付けになっている。
 彼の視線の先で――二機の新型が、同時にその機体を赤色に発光させたのだ。
「――ト、トランザム……!」
 彼はあえぐような声を出した。
 大挙して押し寄せてきた敵の特攻兵器が、トランザムを発動させたときから予想していたことではあるが、いざ目の当たりにすると、驚きを禁じえない。
 敵はソレスタルビーイングのアドバンテージであったトランザムシステムを、疑似太陽炉で実現させる技術を手に入れた。
 おそらく、それを新型にも搭載したに違いない。
 一度は新型相手に勝利を収めたティエリアである。
 しかし、あのとき新型にトランザムの機能はなく、しかもセラヴィーはトランザム化し、さらにセラフィムまで出してリヴァイヴ・リバイバルの捕獲に成功させたのだ。
 それが、今度は赤色に機体を発光させた新型が二機……。
 どう考えても、楽に排除できる障害ではなかった。
 トランザムによって加速した新型二機が、呆然としていたティエリアの横を追い越していく。
 セラヴィーの行く手を阻み、機首を翻して迎撃を行う気らしい。
 ティエリアは思考の空白を一瞬で切り捨てると、コンソールパネルを叩いてセラヴィーのトランザムシステムを発動させた。
 機体が赤色に染まると同時に、全砲門に圧縮粒子を充填する。
 それを、飛翔していく近接戦タイプの新型に向けて解き放った。
 散弾のような光条が、敵機に襲いかかっていく。
 しかし、敵はそれをやすやすとかわし。
 だけでなく――
『遅い!』
 機体を反転させ、両手の指から計十本の光剣を出して急迫する。
 避ける暇はなかった。
 すれ違いざま、敵の光剣が弧を描き、衝撃を感じぬままにセラビィーの右手首が切断された。
 機体に激震が走ったのは、切り落とされた腕が爆発したときだった。
 その衝撃からか、セラヴィーのトランザムシステムは停止してしまう。
 機体の赤色の光が薄まって、――消えた。
「このっ……!」
 それでも、ティエリアは離れていく新型に一撃でも当てようと左手の砲門をむける。
 このときティエリアはトランザムシステムが停止したことで失念していた。――新型がもう一機いることを。
 近接戦タイプに向けた砲門が爆発する。と同時に右から散弾のようにビームが飛来して来た。
 見ると腰にバズーカ砲をマウントした砲撃タイプの新型が、右手からビームを連射しながら接近していた。GN粒子を節約するためか、トランザムを解除しているが、それでも十分に破壊力がある。
 ガンダム屈指の厚さを誇る装甲が、摩耗していく。
 慌ててGNフィールドを展開するが、砲撃タイプは散弾を飛ばし続ける。反撃しようとフィールドを解除するが、
「……!?」
 コックピットのモニターが突然真っ暗になったことにティエリアは驚愕した。砲撃タイプがセラヴィーの顔を掴んだのだ。
 そして砲撃タイプは掴んだまま、もう一方の手でセラヴィーを殴りつける。
「ぐぁっ……!!」
 コックピットの中で揺さぶられてティエリアはたまらず息を吐く。
 が、それでもガンダムマイスターとしての矜持が、ティエリアの手をコンソールパネルに持ち運ぶ。
 セラヴィーの足の砲門からビームサーベルを取り出し、新型に斬りつける。さらに,それを躱した新型に肩のキャノンを撃ち放つ。それすらも、敵は同じ砲撃型とは思えないスピードで躱していく。
 後ろに下がる新型に追いつこうと機体を前進させるが、スペックの差が断然と立ちはだかる。セラビィーから続けて放たれるキャノンを、左に右に動いて避ける新型を格闘の間合いに持ち込めない。
 焦ったティエリアはアクセルを踏んでさらに加速させようとするが、こちらの砲撃を躱していた新型に動きが出た。こちらにバズーカを構えたのだ。
 腰に付けていた段階ですでにチャージを済ませていたのか、その砲門は紫電をまといながら、黄色く光っている。
 今から突撃しても間に合う距離ではない。ティエリアはあわてて回避行動をとるが、セラヴィーはその装備のせいで重すぎた。慣性によって、回避すら間に合わない。
 バズーカ砲が火を噴く。
 機体の胴体をどうにか熱線から避けることができたのは僥倖ぎょうこうだったが、避けきれずに熱線に晒された左腕は肩から融解、爆発した。
 コックピットに激震が走る。
「ぐぁあぁぁぁっ!」
 結果、爆風にあおられた機体はGN粒子と金属片の混合ガスが巻き散る中を、半ばきりもみするように漂うことになった。
 どうにか体勢を直そうとするティエリアだが、目の前のスクリーンに近接戦タイプの新型が粉塵ふんじんの幕を分けきって迫っているのが映る。だが右手はなく、左腕は肩口からない。足のビームサーベルは、左腕が破壊された衝撃で手放してしまった。眼前まで迫っている接近戦タイプに対応するには、新たなビームサーベルを用意する時間も、バズーカの砲門を敵に合わせる時間もなかった。
 新型の片手の光剣が残った右腕に突き刺さる。新型がそのまま腕を振ると、セラヴィーの右腕も肩口の関節部からもぎ取られた。
『もらった!』
 通信でリヴァイブ・リバイバルの声が届いた。
 嫌な予感がティエリアの全身を駆け抜ける。
 刹那、砲撃タイプのバズーカ砲から再び熱線が放たれた。
 コンソールを這った指は、無意識に最大出力でGNフィールドを展開したが、1秒ともたずセラヴィーは激流に押し飛ばされてしまう。
 セラヴィーは大きく吹き飛ばされると、敵母艦の岩塊部に激突し、砂塵のような岩のかけらを巻き上げながら表面を数キロ引きずって止まった。
 このときセラヴィーが大破しなかったのは運がよかったのか、新型のチャージ時間が短かったからか。あるいはリンダ・バスティ達による新装備のGNフィールド発生ユニットの性能によるものなのかは、わからない。
 ただ、セラビィーの戦闘参加が不可能になったことは明白だった。

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