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神栖ヒ素問題 賠償責任裁定へ
5月11日 5時2分

神栖ヒ素問題 賠償責任裁定へ
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茨城県神栖市の住民が、旧日本軍の毒ガス兵器の原料とみられる有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで、健康被害を受けたとして、国や茨城県に損害賠償を命じるよう、公害等調整委員会に求めている問題で、11日、賠償責任の有無などについて裁定が出されます。

この問題は、茨城県神栖市の住民39人が、旧日本軍の毒ガス兵器の原料とみられる有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで、平成12年ごろから手の震えや頭痛などの健康被害を受けたとして、国や茨城県に対して、1人当たり300万円の損害賠償を命じるよう、国の公害等調整委員会に求めているものです。
平成18年から始まった審理では、住民側が、有機ヒ素化合物の管理や井戸水の検査を怠ってきた国や県に責任があると訴えたのに対し、国や県は「管理責任はなく、検査も適切に対応している」と主張してきました。
また、有機ヒ素化合物の毒性については、住民側は「健康被害との因果関係は明らかだ」としたのに対し、国や県は「毒性についての科学的な知見は得られていない」として、双方の主張は対立しています。
5年余りにわたる審理は去年11月に結審し、11日午後、賠償責任の有無などについて裁定が出されます。

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