【北京=大越匡洋】中国人民銀行(中央銀行)は10日に発表した四半期に1度の金融政策執行報告で、今後の為替政策について「中央銀行による為替管理方式の改善を進め、為替介入の頻度を減らす」と明記した。中国当局が為替介入について直接言及するのは極めて異例だ。4月に導入した人民元の変動幅拡大による改革の進展を改めて強調した格好。「為替相場の形成での市場の需給の働きを一段と大きくする」との方針を示した。
中国は従来、輸出企業への配慮から元高を抑えるための為替介入を繰り返してきた。ただ、中国経済が減速している現状では元相場が一方的に上昇する懸念が薄れ、人民銀は4月16日から人民元の基準値からの1日あたりの変動幅を従来の上下それぞれ0.5%から1%に拡大した。
変動幅を超えた場合には人民銀が介入する仕組みで、実際には1日に1%も変動することは少ない。このため、変動幅拡大により事実上、為替介入を減らせると判断したもようだ。
国際的には米国を中心に、元の切り上げを求める声がなお根強く、こうした国際社会への配慮もうかがえる。一方、金利の自由化に向けた改革については「穏やかに進める」とするにとどめた。
中国経済の先行きに関しては「経済、金融分野の潜在リスクは軽視できない」と指摘。当面の金融政策は「資金供給を安定的、適度に増やす」と強調した。公開市場操作や預金準備率の引き下げなど政策手段を組み合わせて十分な資金供給を確保し、景気の腰折れを防ぐ姿勢を改めて示した。
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