大阪地検特捜部のフロッピーディスク(FD)改ざん隠蔽(いんぺい)事件で犯人隠避罪に問われ、一審・大阪地裁判決で有罪とされた元特捜部長の大坪弘道被告(58)=控訴中=の弁護団が10日、大阪市で会見し、元検事の郷原信郎(のぶお)弁護士(57)が弁護団に加わると発表した。
郷原氏は会見で「今回の不祥事は検察全体の対応が検証されるべきで、個人の問題ではない」と主張。故意の改ざんと認識しながら、上司にうその報告をしたとされる起訴内容を「内部の報告の問題で、犯人隠避罪にあたらない。無罪を得ることが検察にとってもプラスになる」と述べた。
郷原氏は、大阪地検特捜部の不祥事を機に設置された法相の私的諮問機関「検察の在り方検討会議」の委員を務め、検察改革の必要性を訴えてきた。
大坪元部長は弁護団を通じて「心強く感じている」とのコメントを出した。