今月6日に営業停止処分を受けた韓国貯蓄銀行のユン・ヒョンス会長(59)が他人名義を借り、日本の大分県にゴルフ場を所有していることが明らかになった。
金融監督院はこのほど、大分県国東市にある「パシフィックブルーゴルフ&リゾート国東」(18ホール)の実質的所有者がユン会長だと断定し、検察に告発した。同ゴルフ場は1991年に開業し、スペイン出身のゴルファー、セベ・バレステロスが設計した。景観が優れ、世界の100大ゴルフ場に選ばれたこともある。
韓国人実業家L氏が代表を務める韓国企業P社は2009年、同ゴルフ場を裁判所の競売により購入した。当局はP社について、ユン会長がゴルフ場に投資するために設立した会社とみている。
当局が同ゴルフ場をユン会長の所有と判断した理由は複数ある。まず、韓国貯蓄銀行はP社にゴルフ場購入代金として、200億ウォン(約14億円)を融資。系列の韓国・振興・嶺南・京畿の各貯蓄銀行がP社に4.9%ずつ計19.6%を出資している。また、4行が保有しない株式80.4%も全て韓国・嶺南の両貯蓄銀行に担保として差し入れられている。
金融監督院の関係者は「韓国貯蓄銀行の系列企業である韓国総合キャピタルの資金がP社に流れていた形跡もつかんでいる」と述べた。
捜査当局は、ユン会長が知人に「日本に良いゴルフ場を保有している」と話していたとの証言も得ている。これについて、韓国貯蓄銀は「ユン会長とP社は無関係だ」と主張した。