蔚珍原発4号機運転停止で、電力不足の懸念

修理中にさらなる欠陥を発見、今夏から来年まで運転停止避けられず

■原発停止の日本、節電で夏を乗り切る

 今年2月の外部電源喪失事故により稼動を停止している古里原発(釜山市機張郡)1号機(58万キロワット)と、来月末に予防整備に入る蔚珍原発3号機(100万キロワット)も、今夏稼働できるかどうか定かでない。古里1号機は来月、国際原子力機関(IAEA)の特別点検を受け、再起動するかどうかを決める。蔚珍原発3号機は4号機とほぼ同じ蒸気発生器を使っているとのことで、整備期間中に問題が生じる可能性がある。

 もし、これら原発3基をこの夏に稼働できなければ、合計258万キロワットの電力が生産できなくなる。専門家は「電力供給を急に増やすことはできないので、消費を減らす努力が必要」と指摘する。日本は韓国同様、全電力供給量のうち原発が約30%を占めている。しかし、昨年の東日本大地震に伴う福島原発事故後は他地域の原発も稼働を徐々に停止し、今月になって42年ぶりに「原発ゼロ」時代を迎えた。日本では昨夏、大企業に電力使用15%削減の義務が課せられ、一般家庭も大々的な節電キャンペーンに賛同・協力した。

 エネルギー経済研究院のチョン・ハンギョン電力政策研究室長は「国民的な共通認識の下、計画停電などの政策を実施して危機を乗り切った日本の事例を、韓国も学ぶ必要がある」と話す。2009年の韓国人1人当たりの年間電力消費量は8092キロワットで、日本の6975キロワットを大幅に上回っている。準政府機関である韓国電力取引所の関係者は「工場や大きなビルに対し特定時間帯の節電を求めて需要を管理すれば、1日200万-300万キロワット電力消費を減らすことができる」と話している。

崔源奎(チェ・ウォンギュ)記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
関連ニュース