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ウィッチクラフトスタッフブログ(仮)

2011-10-12(Wed)

アニメにまつわるエトセトラ 3/5

| 19:10

昨日掲載分の日記を書きながら思ったわけですが…

こんな経緯で始まったアニメ企画って、きっと他に無いんだろうなあ、と。

それが来年1月に、
公共の電波に乗って放映されるんだから、
アニメ業界、どんだけ度量が広いんだと、驚きを禁じえません。

閑話休題。


上松さんと原作を進めるにあたって、
自分の中で、ルールとして定めていることがひとつあります。

それは、「上松さんのやりたいことは、可能な限り全部拾おう」というもの。

「いつもの金子ノリでやっちゃって!」と、
オーダーは貰っているものの、それに終始していると、
新しいことをやっているという醍醐味まで無くなってしまうので、
わりと厳格な縛りとして、自分の中に設定しています。

この作品が女の子成分多めなのも、
最初に提示された設定に準じているからです。

でも、それだと、
どこかで俺が息切れしてくると思うので…
金子へのご褒美前払いとして、
おっさん&おばさん枠、そして、若干の怪獣枠を用意してもらいました。

個人的には感謝感激です。

これで、何とか乗り切れる!…と舞い上がってしまい、
第1話のシナリオ初稿では、
主人公が画面に登場するよりも全然前に、
<小太りで汗だくの60代男性が、半ベソかきながら大活躍をする>という、
世界中、全ての金子彰史のニーズには応えているものの、
およそそれ以外の視聴者にはまるで届いていないという
奇跡のようなシナリオを書いてしまうハメに。

一応、安心して欲しいのですが、
そんな展開、アニメスタッフの英断により、
シナリオ二稿以降、とっとと削除・修正となっています。

あー…

冒頭にアニメ業界の度量の広さに感激した俺ではありますが、
思い返すと、
憎らしいくらいに常識的な判断ができる業界であることに、
軽く舌打ちしたい気持ちでいっぱいになったりします。

まあ、金子もプロデューサーを務めたことある身なので、
その判断が、どこからどう見ても大正解なのは間違いないわけでして…

…ハァ。

世の中ままならないことって、ママありますよね?