阪急電鉄のターミナル梅田駅を仲良く出発する神戸、宝塚、京都の3路線。十三駅までの約2.4キロメートルで6本の線路が並走する光景はダイナミックだ。だがこのうち最も東側を走る京都線だけ様子が異なる。途中の中津駅がそもそも存在しない。淀川を渡る橋梁も京都線だけ線路を囲う鋼鉄のトラス(骨組み)が無く明らかに構造が違う――。生い立ちをひもとくと関西私鉄の意外な歴史が見えてきた。
■実は阪急京都線を作ったのは……
まず梅田にある阪急電鉄本社を訪ねた。妙な疑問を携えた記者に嫌な顔もせず、広報部の小林達彦さんは「もともと京都線の線路は十三駅までだったものを、1959年に梅田駅まで延伸しました」と説明。中津駅は乗降客数が少なく、用地も限られていたために新しい京都線には同駅を設けなかったという。
阪急中津駅の乗降客数は昨年の平日平均で1万853人と、阪急の全86駅中70位。神戸線、宝塚線も普通列車など一部しか停車しない。地下鉄御堂筋線の中津駅はビジネス街の一角にあるが、阪急中津駅は梅田から1キロ足らずの位置にありながら静かなエリアにある。
一昨年に開業100周年を迎えた阪急。様々な経緯があるものだ。しかし、なぜ京都線だけ梅田駅乗り入れが遅れたのだろうか。聞けば、思いも寄らない事実が分かった。
「実は阪急京都線の大半は京阪電鉄が作ったものなんです」(小林さん)。阪急と京阪は大阪と京都を結ぶ競合相手。ライバル会社が線路を作るとはどういう訳か。詳しい経緯を京阪に尋ねなければならない。
「当時のことが分かる者はもう居ませんが」。京阪電鉄経営統括室の塩山等さんが苦笑いするのも無理はない。一緒に社史などの資料とにらめっこしながら歴史を遡った。
阪急電鉄、阪急中津駅、京阪電鉄
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