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【今、何が問題なのか】進化する無人機 世界最大100m超の“青い悪魔”も
これだけのデータは、保存するだけで2000枚前後のハードディスクが必要。しかも、通常のコンピューターではデータ処理仕切れない。分析要員数も在来型の比ではない。この点、スパコンを駆使すれば、毎時300テラバイトも処理する。
斯くして、地上部隊は飛行船内のサーバーに照会後、膨大な情報の中から知りたい映像・情報だけを提供される。
さらに、大量の燃料とヘリウムを貯蔵することで、1回の飛行時間は1週間、しかも6キロという通常の飛行船の7倍もの高度での滞空を実現する。有人飛行も可能だ。
「瞬きをしない目」
米陸軍も長期耐久性マルチインテリジェンス無人飛行船(LEMV)3機を建造。LEMVは高度6キロで3~4週間も滞空し、各種センサーを駆使して地上のあらゆる対象を偵察する。いわば「瞬きをしない目」。映像やレーダー情報の他、通信情報を地上部隊に送信する。通信中継局や20トンの貨物を運搬する輸送機としても活用できる。
LEMVと同レベルの任務をこなすには、最新型無人偵察機12機が必要となる。もっとも、最新型といえども、滞空時間は14~28時間に過ぎない。
米軍ではこの他、太陽電池を搭載した無人偵察機を成層圏上空に数週間~数カ年滞空させる構想まで持っている。
一方、米国務省でも、プラモデルの飛行機ほどの非武装超小型無人偵察機保有を検討中だ。危険地域での外交施設や外交官の安全確保が目的。危険地域の具体的な名は明らかになっていないが、アフガンやイラクといったテロや宗教抗争の続く国家を指しているものと思われる。
米国務省公表の報告書によれば、超小型機の飛行実験は2010年に成功。米国防総省や他の政府機関と協力して、低空・長時間飛行ができる無人偵察機も視野に入れている。
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