北海道小樽市の小樽商科大でアメリカンフットボール部員が飲酒し、急性アルコール中毒で1人が重体となった事故で、同部の帰山利文監督(47)らが9日、取材に応じ、1年生部員は先輩につがれた酒を残せないルールについて「自分が学生のころからあった。酒量を少なくし、形だけ残されていると思っていた」と説明した。
大学は8日の記者会見で、このルールに触れて「酒の強要があった」と認めた。
帰山監督は同部OB。現役当時、宴会などで先輩に酒をつがれると一気に飲み干さなければならなかったという。監督は部員が飲酒したバーベキューが7日にあるのは知っていたが、参加しなかった。
部の宴会などで未成年の部員が飲酒していたことは知っており、部員全体に「むちゃな飲み方、周りに迷惑を掛けるような飲み方はするな」と指導したことがあると述べた。
また同部顧問の教授(55)は、7日に学内で偶然会った部員からバーベキューをすると伝えられたが、飲酒についての指導はしなかったと話した。
病院に運ばれた男女9人のうち1年の男子学生(19)が依然、意識不明の重体。教授が病院を訪れた際、この学生の家族から「何があったのか調べてほしい」と強く言われたという。(共同)