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強姦・痴漢について

実際に起きた事件と判決・処分

強姦罪の類型

強姦罪の類型

集団強姦等の罪(刑法178条の2)

2人以上の者が現場において共同して強姦又は準強姦の罪を犯すことによって成立します。

強姦致死傷罪(刑法181条)

(準)強姦罪・集団強姦等の罪・これらの未遂罪を犯し、よって女子を死傷させたときに成立します。

強姦罪の被害者とは

強姦罪の客体は女性に限定されます。

「姦淫」行為も「わいせつ行為」の一形態ですが、被害者である女性の受ける身体的・精神的苦痛の大きさ、すなわち実害の大きさ等に着目して、強制わいせつ罪よりも重く処罰する趣旨で特別規定とされているものと解されています。被害者を女性に限定していることは憲法第14条の平等原則にも反しません。

◆実際は男性であるが、見た目が女性のゲイ(ニューハーフ)について、強姦の目的で服を脱がせたところ男性器があることに気づき、肛門に挿入した場合、強姦罪は成立しますか?被害を受けた者については強姦罪の被害者になり得ますか?

強姦罪にはなりません。強姦罪の被害者は女性であることが必要です。強制わいせつ罪が成立しますので、被害を受けた男性は強制わいせつ罪の被害者となります。もしもニューハーフが戸籍上も女性になっていた場合には、姦淫が認められれば強姦罪が成立することになります。

◆性転換手術によって男性器を除去し女性器様にした者が強姦の被害に遭った場合、戸籍が男性であった場合には、強姦罪が成立しますか?この場合の被害者は強姦罪の被害者になり得ますか?

強姦罪にはならず、強制わいせつ罪になるだけだと考えられます。
強姦罪は被害者が女性であることが必要です。

◆出生時の性別は男性であったものの、後に性転換手術を経て戸籍を女性に変更した者が強姦被害に遭った場合、強姦の被害者となり得ますか?

強姦罪が成立します。戸籍上女性であれば、強姦罪の被害者になり得ます。

強姦罪の主体について

強姦罪は姦淫行為をすることによって成立しますので、主体について通常は男性です。
ただし、女性であっても男性を自己の道具のように利用して強姦させる間接正犯の場合や、男性との共犯として強姦罪が成立することはあります。

告訴について

告訴とは

被害者その他一定の者が捜査機関に対して犯罪事実を申告して犯人の処罰を求める意思表示です。

強姦罪は親告罪です(180条1項)

【例外】
※2人以上の者が共同して犯した場合には非親告罪です。(180条2項)
※強姦罪を犯し、致死傷の結果が生じた場合には非親告罪です。(181条2、3項)

◆なぜ、親告罪とされているのでしょうか?

強姦罪については、犯罪の性質上、起訴により公開の法廷で審理が行われると、被害者が証人として出廷する場合はもとより、被害者の捜査段階での供述調書が同意書面として取調べられる場合であっても、被害者の名誉が害され、精神的苦痛等の不利益が増大することを考慮するためです。

◆なぜ、2人以上の者が現場において共同して犯した強姦罪の場合及び強姦致死傷罪の場合には非親告罪とされているのでしょうか?

被害法益の大きさ、罪質の重大さによる処罰の必要性という公益上の理由が、被害者の名誉の重視という理由に優先すると考えられるからです。

◆犯人がわからなければ告訴することはできないのでしょうか?

必ずしも犯人を指定してその氏名を明記する必要はありません。
しかし、犯罪事実については、概括的であっても特定し得る程度のものである必要があります。

◆告訴は犯罪発生後いつまでにすればよいのでしょうか?

性犯罪について告訴期間はありません。
以前は、犯人を知った日から6ヶ月以内とされていましたが、平成12年の改正によって告訴期間が撤廃されました。

◆誰が告訴できるのでしょうか?

被害者、被害者の法定代理人、被害者の配偶者、直系の親族、兄弟姉妹、死者の親族および子孫、検察官の指定した者です。

◆13歳の少女の告訴は有効でしょうか?

告訴人が告訴の意味を理解する能力が必要です。しかし、性犯罪については、被害行為と処罰の意味をある程度理解できる年齢に達しておればよいと思われ、判例も13歳11月の強姦の被害者(最決昭和32.9.26)、13歳7月の強姦未遂の被害者(水戸地裁昭和34.7.1)について告訴能力を認めています。

※ただし、疑義がある場合、実務的には、親権者等の告訴状も併せて徴しているようです。

◆告訴と被害届は同じものでしょうか?

告訴は、犯罪事実の申告という報告行為と、訴追を求めるという請求行為との複合的な訴訟行為ですが、被害届は犯罪による被害の事実を申告することで、起訴を求める意思がない点で告訴と異なります。

◆部屋に侵入して、女子を強姦した事案の場合、住居侵入罪と強姦罪が成立しますが、強姦罪について告訴がなされない場合に、住居侵入罪のみを起訴して処罰することはできますか?

判例によると、住居侵入罪のみを切り離して起訴し、処罰することには問題ありません(大判大13.4.5)。

◆強姦罪について告訴がなされない場合に、暴行罪として起訴して処罰することはできますか?

最高裁の判断は、暴行行為と姦淫行為を切り離して審理することができるとしています(最判昭和28.12.16)。しかし、前年の判例では切り離して審理することはできないとしており両説相対立する状況にあります。
疑義の生じる問題である以上、一般的にはこのような起訴は回避する可能性もあります。

◆現場で2人以上が共同して姦淫行為をした場合には非親告罪になります。では、事前の打ち合わせにおいて共謀はしたものの現場に出向かなかった者については、告訴がなければ起訴することはできませんか?

現場にいなかった共謀者についても、また、教唆・幇助者についても、告訴を要せずに起訴が可能です。

強姦罪になる行為とは

暴行・脅迫について

【暴行・脅迫の程度について】

強姦罪に該当するための暴行・脅迫とは、「被害者の犯行を著しく困難ならしめる程度のもの」とされています。
その判断は、被害者の年齢、体格、心身の状態、行為の場所や時間、犯人が単独犯か複数犯か等諸般の事情を考慮して、社会通念に従って客観的に判断されなければなりません。

◆強姦するために女子を単車に同乗させ、女子が進行中の単車から飛び降りたという場合に、暴行行為に該当しますか?女子は自ら危険な行為を行っただけであって積極的に暴行をしたとはいえないと思うのですが?

強姦罪の暴行に該当するでしょう。
被害者から停車を懇願されたのに聞き入れずそのまま進行を続けた結果、被害者をして進行中の単車から飛び降りるのを余儀なくさせた場合には、強姦の手段である暴行行為に該当するとした裁判例があります(大阪高判昭和38.5.28)。

◆おとなしくしないと、おまえの家族を殺してやると脅迫して、被害者の反抗を抑圧し強姦した場合、被害者自身に危害を加える旨の脅迫をしたわけではないので、強姦罪になりませんか?

強姦罪の脅迫に該当するでしょう。
強姦罪における脅迫は、姦淫の相手方自身の生命・身体等に対する害悪の告知に限られません。被害者の親族の生命・身体等に対する害悪の告知はもちろん、第三者に対する害悪の告知も含まれうると解されます。

◆被害者に対し、「おまえの子供を誘拐した。子供が殺されたくなければおとなしくしろ」と脅迫し、被害者の反抗を抑圧して強姦した場合、実際には誘拐なんてしておらず、告知した内容が虚偽であれば強姦罪は成立しませんか?

害悪の告知について、内容は虚偽であっても関係ありません。告知によって被害者の反抗を著しく困難にして強姦したのであれば強姦罪が成立します。

◆女性に対してわいせつ行為をした場合に、強姦罪と強制わいせつ罪のボーダーラインはどこでしょうか?

姦淫行為をした場合が強姦罪になります。
姦淫行為は、性器の没入をいい、射精することまでは必要ではありません。

◆死姦は強姦罪になりますか?

強姦罪が成立するためには被害者が生存していることが必要です。
単なる死姦は強姦罪になりません。
ただし、女子を強姦する目的で暴行を加えて死亡させ、その直後に姦淫した場合については、強姦致死罪が成立します(最判昭和36.8.17)。

◆妻が性行為(SEX)を拒むので、暴行を加えて無理矢理性行為(SEX)を行いました。しかし、夫婦であれば性行為(SEX)を行うのは当然であり、強姦罪にはなりませんよね。

夫婦間であっても性交(SEX)を強要することが当然視されるものではなく、具体的状況によっては夫婦間でも強姦罪が成立する場合があります。

◆自分では全く暴行を加えなかったのですが、共犯者が被害者女性に暴行を加えたところ、被害者女性が抵抗できない状態になったので、自身も姦淫行為を行ったという場合、強姦罪が成立しますか?

先行者の加えた暴行・脅迫の結果を利用して姦淫した者について、先行者との間に共犯関係が認められるときは、強姦罪が成立します。

◆全く共謀関係にない者が、女子に暴行を加えていたところを目撃し、近づいたところ、当該被害者女子が呆然として全く抵抗できない状態になっていたので、これを奇貨として姦淫行為を行ったという場合、強姦罪が成立しますか?

共謀関係になく共犯者としての意思もないので、強姦罪の共犯が成立することはありませんが、準強姦罪(178条)が適用される可能性があります。

実行の着手について ―いつからが強姦未遂罪?―

強姦するつもりで、暴行したものの、被害者が隙を見て逃げ出した場合、
強姦未遂罪でしょうか?暴行罪でしょうか?

強姦には未遂罪が存在します。
強姦未遂罪が成立するのは、実行に着手したが姦淫行為に至らない場合です。

強姦するつもりで暴行したものの、被害者が隙を見て逃げ出した事案において、
暴行罪であれば、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料であるのに対し、
強姦未遂罪であれば、3年以上の有期懲役について任意的減刑(中止犯であれば必要的減刑)となります。

このように、暴行罪になるか強姦未遂罪になるかによって量刑に大きく差が生じます。
では、暴行を手段とする強姦罪の場合、どこまでが暴行罪でどこからが強姦罪の着手になるのでしょうか?強姦未遂罪が成立する場合の「強姦罪の実行に着手した場合」とは、どの時点からをいうのでしょうか?

強姦罪の実行に着手したときについては、
姦淫行為の具体的危険性のある行為に手をかけたとき、というイメージです。
強姦罪は、暴行・脅迫行為と姦淫行為の結合した形態の犯罪ですから、強姦行為そのものに着手しなくても、姦淫の意図で暴行・脅迫行為を開始すれば、実行の着手があったものと認められます(最判昭和28.3.13)。

実行の着手があれば、姦淫行為を遂げなかった場合に強姦未遂罪になりますので、暴行罪のみが成立するということはありません。

また、強姦以外の目的で自ら又は共犯者の行った暴行・脅迫の結果を利用して姦淫した場合にも強姦罪の成立を認めますが、このような場合には、姦淫行為に及ぼうとして被害者の身体・着衣に手をかけるなどの行為をした時点で実行の着手があったものと評価するようです。

【強姦罪について実行の着手と認められる例】

  • 人通りの少ない山道で道路脇の山林に引っ張り込んで強姦しようという意図の下に、 いきなり被害者の腰を抱いて押さえつける行為(仙台高判昭和33.8.27)。
  • 強姦の意図で婦女を単車に同乗させ、被害者からの停車の懇願を無視して進行を続け、被害者をして単車から飛び降りるのをやむなきに至らしめた行為(大阪高判昭和38.5.28)。
  • 10歳の少女を姦淫する目的で山道の奥深くに連れ込もうとしたところ、不安に感じた同女が逃げ出そうとしたのを妨げるため、背後から同女の胴を抱き手で同女の口を塞ぐ等の暴行を加える行為(東京高判昭和36.6.13)。
  • タクシー運転手が、夜間に女性が一人で客として乗車したのを奇貨として、これを強姦しようと企て、指定された行先とは異なる山間部に車を走らせ、人家の少ない空き地に停車した上、下車し、無言で後部ドアを開いて被害者の身辺に迫るため乗車しようとした行為(高松高判昭和41.8.9)。
  • ラブホテルの敷地内でホテルに連れ込もうとして暴行を加える行為(東京高判昭和57.9.21)。

◆人通りの少ない場所まで行ってから強姦しようと考え、女性を車内に引きずり込んだが、女性が自力で逃げ出した場合、暴行罪でしょうか?強姦未遂罪でしょうか?

強姦未遂罪が成立する可能性が大きいです。
服を脱がすわけでも、強姦のために暴力をふるったわけでもなくとも、車内に引きずり込もうとした時点で強姦罪の着手があるとみられる可能性があります。
自動車を使用する強姦の場合は、車内に引きずりこまれてしまうと、一般的に逃げることは難しく、強姦の結果が発生する危険性はかなり高くなります。
暴行・脅迫が加えられるに至った経緯、当時の場所的・時間的状況、加害者と被害者の体格差等、暴行等の強度等によって判断がなされることとなります。

暴行・脅迫が姦淫の直接の手段とはいえない場合には一般的に、当該暴行・脅迫が加えられるに至った経緯、当時の場所的・時間的状況、暴行等の強度、犯人の意図の強固さ等により、強姦の実行の着手と認められるか否かを判断します。

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