(CNN) オバマ米大統領は9日に放映されたABCテレビのインタビューで、同性婚を支持すると表明した。現職の米大統領が同性婚支持を表明したのは初めて。米国の国論を二分する問題をめぐり、大統領選で共和党の指名が確実になっているミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事と真っ向から対立することになる。
オバマ大統領はインタビューの中で、「私は同性婚のカップルも結婚できるようにすべきだと考えている。この考えをあえて表明することは、個人的に重要だとの結論に至った」と語った。
大統領はかつて同性婚に反対しており、伝統や宗教を重んじる立場への配慮から、「同性婚には慎重だった」と説明。しかし結婚の誓いを交わす同性カップルなどを目の当たりにして、考えが変わったとしている。
これに先立ちバイデン副大統領も6日のNBCの番組で同性婚を支持する考えを表明。一方、ロムニー氏はCNN系列局の取材に対して9日、同性婚反対の立場を改めて表明している。
調査機関ギャラップが8日に発表した世論調査では、同性婚を法律で認めるべきだとの回答が50%、認めるべきではないとする回答が48%と賛否が分かれていた。
この問題をめぐっては、8日に行われたノースカロライナ州の住民投票で、同性婚を禁止する内容の州憲法が承認されている。これについてオバマ大統領は、同性愛者に対する差別に当たるとして「失望」を表明したという。
大統領のインタビューは10日朝のABCの番組で放映予定。9日夜の番組では抜粋部分が放送された。