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小沢氏裁判 指定弁護士が控訴決定
5月9日 13時12分

小沢氏裁判 指定弁護士が控訴決定
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みずからの政治資金を巡って強制的に起訴された民主党の小沢元代表に無罪の判決が言い渡されたことについて、検察官役の指定弁護士は、控訴することを決めました。
小沢元代表の裁判は2審の東京高等裁判所で改めて審理されることになります。

民主党の小沢一郎元代表(69)は、収支報告書にうその記載をしたとして、検察審査会の議決によって強制的に起訴され、東京地方裁判所は先月26日、無罪を言い渡しました。
判決について、検察官役を務めた指定弁護士3人は、これまで複数回にわたって協議を重ねてきましたが、「報告と了承があったと認めながら無罪にした理由があいまいで、納得がいかない」といった意見が出る一方で、「控訴した場合に有罪になる可能性があるのか、証拠に基づいて慎重に判断すべきだ」という意見もあり、9日まで控訴するかどうか結論は出ませんでした。
そして、9日、3人で改めて協議した結果、控訴することを決めたということです。
指定弁護士は午後2時から記者会見し、控訴を決めた理由として「1審判決には見過ごしがたい事実誤認があり、修正可能だという判断から控訴することにした」と述べました。
小沢元代表の裁判は今後も続き、2審で改めて審理されることになります。

弁護団の1人“非常に遺憾”

指定弁護士が控訴することを決めたことについて、小沢元代表の弁護団の1人は、「検察の捜査と1審の裁判の中で事実関係は明らかになっており、新しい証拠もないなかで控訴したことは、刑事裁判の趣旨に反していて、非常に遺憾だ」と話しています。

指定弁護士の控訴は2件目

強制起訴の裁判では、小沢元代表の裁判も含め、2件の判決が言い渡され、いずれも無罪となりました。
最初に判決が言い渡された沖縄の詐欺事件について、この裁判を担当した検察官役の指定弁護士は、「判決に誤りがある」として控訴しており、無罪が言い渡された2件の裁判で、指定弁護士がいずれも控訴を決めたことになります。

検察幹部“有罪は難しいのでは”

指定弁護士が控訴することを決めたことについて、検察幹部の1人は「そもそも検察が起訴できないと判断した事件であるうえ、1審判決が重視される傾向にあるなかで、2審で有罪にすることは難しいだろう」と話しています。
また、別の幹部は「率直に言って驚いている。1審で認められなかった小沢元代表と元秘書との共謀が、2審で認められるには、よほど強い証拠が必要になるが、そうした証拠が新たに出る可能性がほとんどないことを考えると、逆転で有罪判決が出るのは難しいと思う」と話しています。

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