民主党は9日、小沢一郎元代表に対する党員資格停止処分について、控訴にかかわらず10日付で解除することを確認した。党内には判決確定前の処分解除に慎重論もあったが、輿石東幹事長は9日、記者団に「なぜ(処分解除を)変えないといけないのか」と否定した。
野田佳彦首相も9日の政府・民主三役会議で、樽床伸二幹事長代行から処分解除について報告を受け、「分かりました」と了承した。藤村修官房長官は9日の記者会見で「党の規約に基づいて必要な手続きを取って行われた」と述べ、処分解除を見直す考えのないことを強調した。
小沢氏は1年3カ月ぶりに党員資格を回復し、代表選に立候補することも可能になる。だが、刑事被告人の立場が続くことで事実上、立候補は困難になるとの見方が広がっている。側近も「出馬は難しくなった」と述べた。