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小田原地下街再生は税金の無駄遣い!(その2)

img006.jpg小田原地下街再生への第二の秘策が、駅東口側のオープンスペースをぶち抜いた、上り下り2基の「エスカレーターの新設」です。利便は良くなりますが・・・、しかし、現実はそう甘いものではありません。

地下街をはじめとする地下空間は、きわめて短時間で一気に浸水が発生しやすくなるため、台風やゲリラ豪雨等洪水などの水害に最も危険な場所とされています。

国交省水管理・国土保全局では、地球温暖化に起因する集中豪雨が年々増加していることに対し「都市型水害対策に対する緊急提言」が図られている最中であり、緊急的な浸水対策として「地下街」に対する規制が今後は厳しくなります。
具体的には雨水調整施設等の設置や、一定の排水基準を超えた下水道の整備、それに係る維持管理費の財政負担が増大します。横浜市(ダイヤモンド地下街)の場合ではすでに大深度雨水貯留管等の放水路の建設が進められています。

昨年は大震災のため、ニュースとしては小さいのですが、全国で2度の激甚大災害(和歌山など)が起こっており、同様な集中豪雨による大災害は毎年必ず発生しているのです。

小田原地下街の再開計画では、投じる公費25億円の総事業費の中には「防災対策」を含んでいません。
国土交通省か神奈川県から間違いなく指導が入り、強化すべき防災対策への追加投資は目に見えていますが、そもそも喫緊の課題であるはずなのに小田原市は、市民や観光者の安全・安心は何も考えないのでしょうか?

小田原地下街再生は税金の無駄遣い!

img007.jpg小田原地下街は過去2度の倒産に見舞われ、多大な負債を抱えてきました。2度あることは3度あると言いますが、よほどの大転換の策が無いと、3度目の正直となります。

今回の記事では華々しく小田原地下街の再生をうたっていますが、この計画は完全に絵に描いた餅ではないでしょうか。

PFI事業(民間委託による事業手法)が地下街再生の鍵を握っているとようですが、しかし、PFI導入最大の難点は、受託する会社にとって、自治体からのリスク分担が強いことです。

その他の理由は、都市型水害が地球的規模で年々増加している現在、地下空間特に「地下街」は最も危険な場所とされています。しかし、小田原地下街の再開計画ではその対策は、全く盛り込まれてまいせん。

当然、こんなことは、JRは百も承知であるため、「商業施設」の運営において、危険な「地下街」への危機管理を背負わされ、かつ、3度目の負債を背負わされるリスクの大きい小田原地下街に、JRは絶対に受託しません。

PFIの導入はまた、契約までに経費と時間がかかるのも難点です。
現在の小田原地下街の維持管理費、年間7千万円超の貴重な税金を、延々と垂れ流し状態にしないよう、真剣に考えて下さい。