社会

道路側溝の汚泥から基準超セシウム
(山形県)
寒河江市では去年12月、県が実施した側溝汚泥の放射性物質検査で、市南部の島北地区から、国の基準値の1キログラム当たり8000ベクレルを超える放射性セシウムが検出された。これを受け市は、町内会単位で行う春の側溝清掃シーズンを前におよそ200の町内会に意向を確認し、側溝清掃を計画する59の町内会を対象に、ことし3月から市独自に詳細調査を進めている。現時点で50地区で調査が終了したが、去年暮れに基準を超えた島北と、市中心部の若葉町の2つの地区の計6か所で、国の基準値を超える9180〜2万1350ベクレルの放射性セシウムが検出された。寒河江市島地区の沖津聖夫区長は「特に子どもに対しての(影響への)不安はある。早く処理して安全にしていただきたい」と述べた。国の基準では、8000ベクレルを超えた汚泥の処理は、通常の埋め立ては出来ず、指定廃棄物として専用の保管場所で国が管理する必要がある。寒河江市市民生活課の安彦浩課長は「高いレベルの汚泥が出たことについては、住民の意見を十分に参考としながら、安全にかつ一刻も早く、住民が望むような適切な処理をしていきたい」と述べた。寒河江市は、基準値を超えた汚泥について、地元の了承を得た上で公園などに仮置きし、最終的には国に処分を求める方針で現在、環境省との協議を進めている。また、同時に行っている側溝周辺の空間放射線量の調査では、すべての地点で人体に影響のないレベルであることが確認されている。
[ 5/7 21:54 山形放送]