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両極が台頭して中道が陥没する欧州、極右のみの日本
混迷するギリシャの政治で台風の目となっている左派連合の党首、アレクシス・ツィプロスは37歳の若さ。土木技師で妻はコンピュータのエンジニア。学生運動の活動家をやり、共産党から政治のキャリアを始めている。フランスのメランションに続き、ヨーロッパで期待の新人が颯爽と登場した。日本のマスコミは、ツィプロスを再び欧州に信用不安と債務危機を招く疫病神のように報道し、忌み嫌っているが、仮に再選挙となった場合には、間違いなく急進左派と極右がさらに伸長する勢いになり、ツィプロスが第1党を制する可能性もある。今回のギリシャの選挙の争点は、EU・IMFとの合意(緊縮策)を認めるかどうかだった。それを認める与党が300議席中149議席、認めない野党が151議席を獲得、ギリギリの票差で与党連立政権が敗北した。6月の再選挙では、この民意がさらに大きく増幅し、PASOK(全ギリシャ社会主義運動)の票が急進左派に、ND(新民主主義党)の票が極右に流れ、二大政党の陥没が予想される。今後、ギリシャはドイツ・欧州委と緊張して対峙し、IMFと市場による干渉と脅迫を拒絶する国家姿勢を明確にするはずだ。フランスの選挙結果の流れもあり、EUは従来のようにギリシャに緊縮策を強制することができず、妥協を余儀なくされるに違いない。今、ギリシャはカリスマを必要としている。
見渡したところ、この危機を打開するカリスマの資質と要件を具えているのは、若いツィプロス以外にいない。ギリシャは国家の誇りと国民の生活を賭けて、ドイツ・欧州委・IMF・市場と戦わなくてはいけない。外交戦を戦い抜き、それに勝たなくてはならない。そのためには有能な指導者が要る。今回のギリシャとフランスで確認されたところの、中道左派と中道右派が退潮して、両極の急進左派と極右が伸びるという現象は、昨年のスペインの選挙から見られた動きだった。欧州の政治勢力は、①中道左派、②中道右派、③急進左派、④極右の四つに分かれる。①は、英国の労働党、ドイツの社会民主党、フランスの社会党、イタリアの民主党が含まれ、いわゆる社会主義インターナショナルに加盟する政党群である。②は、①に対抗する保守勢力で、英国の保守党、ドイツのキリスト教民主同盟、フランスの国民運動連合(サルコジ党)、イタリアの自由国民党(ベルルスコーニ党)などである。中道左派と中道右派が陥没して急進左派と極右が台頭するという動きは、何を意味しているのだろうか。私は、これは1990年代から続いた政治のパラダイムの崩壊だと捉える。新自由主義のレジームが崩れ始めたのだ。新自由主義のグローバリズムの時代、政治は英米型の二大政党制でなくてはならないというドグマが成立した。
この国際政治の大きな変革が、ソ連東欧の社会主義体制の崩壊とパラレルに進行したこと、あらためて言うまでもない。そして、国際標準とされた二大政党制の鋳型に、各先進国の政治が溶かされて流し込まれ焼き直されたのである。その最も大きな更改事業が行われたのが、日本とイタリアである。小選挙区制が導入され、日本では社共が排除され、イタリアでは共産党が解体され、政治の現場から追放される結果となった。フランス社会党も(80年代からだが)右傾化し、英国の労働党やドイツのCDUと政策が変わらない中道性格の政党となった。欧州では、この体制定着のプロセスはEUの機構整備と同時並行であり、各国の内側はホモジニアスな二大政党制に変容させ、政策決定の主要部分を一国から出してEU全体でカバーするという共通方式の枠組みに変えて行った。現在、欧州各国の国民生活に直接関わる政策や法制は、各国の議会や内閣ではなく、そこから超越した欧州委やEU官僚の手に委ねられ、EU機構内での調整で決定されている。今回、フランスとギリシャで台頭した両極勢力は、こうしたEU委員会とECBのトップエリートによる欧州統治の枠外にあり、EUによる管理と統制に対してラディカル(根源的)に異議を唱える勢力でもある。米国政治にスライドして言えば、ワシントンの官僚機構(ロビー団体とシンクタンク)に対してNoを突きつけている地方の市民の立場というところだろうか。
したがって、どうやらこの政治変動は、原理的に見たとき、必ずしも欧州だけの問題ではなく、米国も日本も同じなのだ。米国も、民主党と共和党の二大政党制では収斂しきれない政治の動きが左右から噴出していて、右からは茶会運動が台頭し、左からOWS運動が出現して世界を驚かせた。日本でも、明らかに「政治改革」のレジームが崩壊しつつある。「政治改革」を主導した学者として山口二郎と後房雄の二人がいるが、この二人の当時の主張は、まさに戦後日本の政治体制を壊して、そのとき欧州で進行していた冷戦後のホモジニアスな二大政党制に日本の政治を収斂させようという扇動だった。グローバルスタンダードに日本の政治の仕組みを鋳直すことだった。欧州において、本格的な左派が指導者を伴って政治の現場にカムバックするのは久し振りである。極右の動きは、第2次大戦前と同じく、まさしく反左翼のカウンターであり、左派の台頭に対する危機感の表出がベースにあると言っていいだろう。丸山真男のファシズム論を思い出していただきたいが、丸山真男はカウンターレ・ボリューションをファシズムの概念の要件として重要視していた。欧州はEUの体制に内側から軋みが生じ始めている。日本から見たとき、新自由主義グローバリズムの全面化は、欧州経済にとっては日本経済ほどマイナスばかりではなかった。米国経済と同じくバブルに乗った面がある。今、欧州経済は10年前の日本のような状態になっている。
欧州では中動左派と中道右派が陥没し、極右と急進左派が台頭してEUの秩序と機構を不安定にする。左派の復活は格差構造に対する拒否をバネにしている。市場の規制強化と所得の再分配を政策で求める。同じような政治の動きが、本来は日本でも起きて当然なのだ。しかし、日本では、「政治改革」の体制の崩壊は、全てが極右一色に押し固まるという方向でしか現実化しない。右側からは二大政党制に対するアンチテーゼが出てくるが、なぜか左側からは政策を伴って登場することがない。左からビジョンとメッセージが出ない。両極勢力の台頭にならず、一極の台頭と上からの極右化とファシズムになる。日本では、他国と較べて、あまりに新自由主義への批判が弱い。不思議なことだ。
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thessalonike5
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2012-05-09 23:30
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