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慰安婦問題から目をそらしクールジャパンに奔走する外務官僚を嘆く

2012年05月07日 09:36

天木直人

 5月6日の新聞に日本外交の救い難さを実感させる記事があった。

 一つはソウルに慰安婦博物館が完成したという記事だ(産経)。

 もう一つは外務省が日本のアニメやファッションなどの魅力を海外に広める「クールジャパン(かっこいい日本)」戦略の司令塔としてあらたな課(広報文化戦略課)を今夏の組織改編でつくることにしたという記事だ(読売)。

 本来やるべき外交を、それが難しいからといって先送りし、民間 の力を活用したほうがはるかに効率的なことにエネルギーを費やする。

 これほど本末転倒な外交はない。

 慰安婦問題は日本外交が取り組むべき最も重要な喫緊の課題だ。

 ソウルの日本大使館前に慰安婦の像が設立された。

 そして今度は慰安婦博物館の設置だ。

 報道によれば慰安婦の像を全米でも多数つくる動きがあるという。

 日本の恥部である慰安婦問題をこのような形で永久に残す事がどれほど日本の国益を害することか、日本の未来の世代にまでその恥を負わせるあってはならない事である。

 心ある日本国民であれば誰でもこの事に心を痛めている筈である。

 何としてでも是正されなければならない。

 そしてそれはこよなくこの国の指導者の責任である。

 慰安婦問題は単なる人道上の問題にとどまらない。

 こよなく政治的、外交的な問題だ。

 そのような重要な仕事をやっかいだからといって棚上げし、アニメやファッションの広報に逃げる。

 アニメやファッションの広報が悪いとは言わない。

 しかしそれが外務官僚がカネとポストを増やして奔走することか。

 いつからこんな情けない外務省になり下がってしまったのだ・・・

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