中国放送局青島電視台や英スカイニュースなどによると、この話の舞台は山東省青島郊外にある村。犬は村に住んでいた68歳の男性・潘さんに飼われていたが、彼は11月11日にこの世を去った。唯一の肉親である兄との交流もほとんどなく、生涯独身だった潘さんは、近所の住民たちの手によって村に埋葬されたのだが、それからこの墓の横に犬が住みつき、離れなくなったという。
もともと潘さんの家では、2匹の犬が仲良く賑やかな生活を送っていた。それだけに潘さんが亡くなった事実は犬たちも理解し大きなショックだったようで、1匹は13日の夜、近所の住民が悲しげに鳴く声を聞いたのを最後に「静かになった」そう。そしてもう1匹は、潘さんが埋葬された11日から彼の墓を守るかのようにその場を離れなくなり、食べ物も飲み物も探しに行かずにじっと留まり続けた。その姿に近所の住民たちは心を痛め、食料を与えるようになったそうだ。
中には、代わりに世話をしようと犬たちを家に連れて帰った人もいた。しかし、食べ物を与えられた後、再び潘さんの墓へと向かい、そこでの時間を過ごし始めたとも。これで潘さんと犬たちの強い絆を理解した住民たちは、今は定期的に水や食料の世話をするだけでなく、墓の近くに犬小屋を建てる計画を練っているという。
この話はスカイニュースや英放送局BBCが報じると、主に英国や米国、カナダ、オーストラリアのメディアが次々と取り上げ、世界でも大きな注目を集めることに。住民たちの温かい協力を受けながら、潘さんの犬はこれからも亡き主人の墓を守っていくことだろう。
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