厚生労働省のホームページに、以下のようなページが出来ていました。
第1回「統合医療」のあり方に関する検討会資料厚生労働省がこのようなページを作成するような時代になったのだなぁと思います。
私の感想を端的に言ってしまうと、これは「前近代的医学のソフトランディングの試み」なんだろうと思います。
インターネットで情報共有が進められてきた結果、今まで「医師の権威」でなんとかなってきた前近代的医学は行き詰り、閉塞感を見せています。そこへ持ってきて先の大震災で、医療に対する不信感が募りつつあります。
厚労省としては、東洋医療(代替医療)は未だにわけのわからないものであるにもかかわらず、医療に対する不信感へのはけ口として利用できたらとの思いがあるのでしょう。
まあ、それでも排斥されてきた今までに比べればはるかにマシと、多くの代替医療家は思うのかもしれません。
もっとも、私の知る代替医療家の多くは、マインドのない患者を診たがりませんので、国の情報で判断をコロコロ変えるような患者は診たがらないかもしれません。
資料の中身を見てみると「西洋医学と東洋医学の統合」(キリスト教とイスラム教の対比にしているところがすごいが)とされており、
西洋医学をないがしろにするものではない、と言うところが強調されていた点を少し面白く感じました。
社団法人日本東洋医学会、という団体も初めて聞いたのですが、そんなものがあったのですね。国策としてわが国では西洋医学が推進されていると思っていたので、少し意外でした。
それにしても、東日本大震災で停電し、高度な医療機器が全部ダメになってしまった、だから電気がなくても出来る徒手医療や鍼灸がいいんだよというくだりには、少し吹き出しそうになってしまいます。
確かに、野口晴哉や藤平光一のように「気入れ」が出来る人には、AEDなんて要りませんけど・・・。
まあ、さすがに書いていることすべておかしいということはなくて、そこそこ良くまとまっている感はあるので、一見の価値はあると思います。
ちょっと、デザイン的にどぎつくてあまり好みじゃない人もいるかもしれませんが・・・。
まあ、日本の医療を憂えている人は、こういう試みがあると言うことを知っておいてもいいと思い、掲載いたしました。
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