2012年5月8日(火)

顧客が逃げる「NGトーク」分析(1)

「一言」で、ライバルの得意先を奪い取る術【6】

PRESIDENT 2010年6月14日号

著者
横田 雅俊 よこた・まさとし
カーナープロダクト代表取締役

横田 雅俊

長野県生まれ。設計士として活躍後、外資系ISO審査機関にて営業職を経験。最年少、最短、最高記録を更新し、世界8カ国2300人のトップセールスになる。営業に特化したコンサルティング・トレーニングファームとしてカーナープロダクト設立。近著に『1000人のトップセールスに学ぶ「売れ続ける会社」の営業法則』、『営業は感情移入』。

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カーナープロダクト代表取締役 横田雅俊 構成=村上 敬 撮影=鷹尾 茂、市来朋久
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何気なく使った一言で、顧客が急に態度を硬化させてしまった経験はないか。使いがちだが、実は相手に悪い印象を与えている“営業ワード”とその言い換え例を紹介しよう。

×「とりあえず」
○「まず初めに」

いい加減な印象を与えてしまう!

顧客の心理的ハードルを下げるために、つい口にしがちな「とりあえずやってみませんか」というセリフ。ただ、顧客にとって商品の切り替えは大きなリスクとなる。

とくに企業の購買担当者は、軽い気持ちで切り替えを決めて失敗したら、社内で自分が責任を負わなければならない不安を抱えている。いい加減な印象を与える「とりあえず」では、顧客が及び腰になるのも無理はない。顧客が求めているのは手堅さである。

スタートの障壁を下げたいのであれば、「まず初めにこれからやってみましょう」という表現のほうがいい。

一つ一つ確実にステップを踏む印象があり、顧客にも安心感を与えることができるだろう。

×「~かもしれません」
○「~の可能性もあります」

リスクへの質問は対応策とセットで答える

営業担当者は、自社商品や関連する分野のエキスパートでなければいけないが、ときには質問に対して断定した返答ができないことがある。このとき「~かもしれません」でお茶を濁すと、顧客は頼りなさを感じてしまう。

とくに顧客からリスクについて質問されたときは、「可能性はゼロではありませんが、万が一のときはこういう対応が可能です」と答えたいところだ。

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