チラシの裏 四十六枚目
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578 おさかなくわえた名無しさん sage 2012/04/02(月) 23:06:01.80 ID:tPMtQUlt
東京で大学生していた時、ひょんなことから兄の友人で地元が同じ男の人Aとしりあった。
それ以外にも、親が知り合い、母校が同じ、お互いの兄弟姉妹と仲良し、と共通点が多かった。
Aは外見は正直良くなかったが、頭の回転が速く、言葉の端々に
生真面目さや保守的な考え方が見られて、はじめから良い印象を持っていた。
ただそれまでの境遇からか2ちゃん脳気味で皮肉屋でもあった。
何回か飲みに行った時、いつもは上から目線で偉そうなAが、しみじみと家族のこと、
自分のこと、友人のこと、結婚観などをぽつりぽつりと話し始めた。
本当はまわりと同じように恋に憧れたり、家族や弟や年の離れた従妹が
大好きだったり、進路に迷っていたり、普通の人だった。
それを聞いて、付き合いたいかまではわからないけど本当に今後も
時間をかけてAと親しくしたいなあ、と思えた。
その時、携帯を無くしたと言われたので、探しつつ私の携帯からAに電話をかけた。
そうしたらほりごたつの足元でバイブが鳴っていたので拾って渡そうとした。
その時、サブ液晶に表示された名前が「ドドリアさん」だった。
多分ドラゴンボールの敵のことだと思う。
確かに細身ではない、肌だってツルツルとは言わない、美人でもない、
ごくごく平凡でパッとしないと思う、でもそれは…と頭が真っ白に。
渡した瞬間、「しまった!」って顔をされて、いきなり恥ずかしいやら悔しいやら
悲しいやら虚しいやらで、飲み代の概算を置いて急いで個室を出て店を出た。
会計をしている隙に、駅を一つ分走ってそこから電車で帰った。
着信やメールが山のように来てたけど、怖くて返事はできなかった。
あれから10年近く経ち、結婚もし子どももできたけど、未だ思い出すドドリア事件でしたww
厄落としにカキコ。