今日(米国時間5/7)、GoogleはGoogle+のHangouts On Airを世界中で全ユーザーに開放した。このライブストリーミング機能は昨年9月からテストが開始されていた。当初この機能は大量のファンを持つごく一部のGoogle+ユーザー(つまりセレブ)のみに提供された。最初のライブストリーミングはヒップホップ・ミュージシャンのwill.i.mamだったが、その後バラク・オバマ大統領を含めて多くの著名人が利用するようになった。
Hangouts On Airの世界への一般公開は Googleの公式ブログで発表された。これまでHangouts On Airはミュージシャンや政治家のような著名人が多数のファンに向けて大規模な放送的に利用するのに使われてきたが、今後はUstream、Livestream、Justin.tvのようなサービスと同様、誰もが気軽にライブでビデオ・ストリーミングができるようになる。これと同時にGoogleのライブストリーミング専用ドメイン、YouTube.com/liveも一般公開された(利用にはGoogle+アカウントが必要)。
Googleのブログ記事によれば、ユーザーはGoogle+でのストリーミングを自分の YouTubeチャンネルやウェブサイトからも配信できるという。これでGoogle+のメンバー以外に対しても広くストリーミング配信が可能になったわけで、大きな改良といえるだろう。
ただし、YouTube.com/liveのヘルプ文書によると、ライブストリーミング機能はまだ全員に公開されているわけではないようだ。利用可能になっている場合、チャンネル・ページを開くとお知らせが表示されるという。
この4月にYouTube Liveが1周年を迎えたのを機に、YouTubeのパートナー・プログラムの責任者Varun Talwarは「われわれはペイパービューや視聴状態のリアルタイム分析機能などを開発中だ」と述べた。これはYouTube Live”をビジネス・プラットフォームとして利用する可能性に道を開くものだが、残念ながら、今すぐに一般公開される段階にはないらしい。
しかしライブストリーミングについてはYouTube Liveのアップデートを待つ必要はない―Google+アカウントを取ればすぐに利用が可能なようだ。これはGoogle+のプロモーションとしてはなかなか巧妙な仕掛けだ。.
Google+ Hangouts on Airのヘルプによると、YouTubeでライブストリーミングできると書いてある。
Hangoutの一般公開: 個人、あるいはサークルをHangoutに招待した後、世界中に公開することができます。ライブストリーミングのプレイヤーはGoogle+のホームページだけでなくYouTubeチャンネルにも表示されます。
今回のGoogle+とYouTubeの連携は今後のGoogleの成長にとって重要な意味を持つことになりそうだ。現在のところ、Google+の成長はオーガニックというより、すでに膨大なユーザーベースを持つ既存のGoogleサービスを取り込んでいるという面が大きい。この点、GoogleはGoogle+には1億7000万のユーザーがおり、30日間のアクティブ・ユーザーは1億人以上だとしているものの、「アクティブ・ユーザー」の定義やplus.google.comドメインを直接訪問するユーザー数などについては言葉を濁して明らかにしていない。
とはいえ、YouTubeが真に巨大なサイトであることを疑うものはいない。何億人ものユーザーがおり、毎分48時間分のビデオをアップロードし続けている。Google+のアカウントさえ取れば誰でもYouTubeでライブストリーミングができるようになったというのは大きい。どうやら近くまたGoogle+のユーザー数が大きく増えたという発表がありそうだ。
われわれはGoogleに対してHangouts On Airに関するヘルプ文書の内容が最新ものであるかどうか確認を求めている。
(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)