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気仙沼線「BRTで仮復旧」 JRと沿線自治体が合意

 東日本大震災の影響で一部運休が続くJR気仙沼線の復興調整会議が7日、仙台市内で開かれ、JR東日本が提案したバス高速輸送システム(BRT)による仮復旧に、沿線の気仙沼市、登米市、宮城県南三陸町が合意した。JRは5月中にも不通となっている柳津−気仙沼間のうち、本吉−気仙沼間でBRT専用道の整備工事に入る。一般道も使った運行は年内にも始める考えを明らかにした。
 会議は非公開で行われた。東北運輸局などによると、JRは(1)BRT導入は仮復旧と位置付ける(2)安全が確保されれば鉄道を復旧させたい−などの考えを示した。
 将来の鉄道復旧の確約を求めていた気仙沼市は「BRTは仮復旧と明確になった」と導入を容認。峯浦康宏副市長は「地元が求めた通りの復旧案が示された。仮復旧では利便性の高いBRTを整備してほしい」と語った。登米市と南三陸町は既に「導入はやむを得ない」としていた。
 JRは今後、東北運輸局からバス事業の認可を得る。詳細なルートは既に示している案(図)を基に、沿線自治体と個別に協議する。ダイヤ編成についても話し合う。
 陸前戸倉−本吉間の専用道の完成は、トンネルの通過方法を検討する必要があり、1〜2年後になる見通し。柳津−陸前戸倉間は専用道を整備するかどうかも調整する。
 鉄道による本格復旧に関しては、まちづくりとの整合性や安全対策、費用負担などの課題が多く、復興調整会議で引き続き検討する。
 JR東日本の山口保幸復興企画部担当部長は記者会見で「鉄道復旧はJRの使命。ハードルは高いが、沿線自治体と一つずつ解決したい」と説明した。岩手県内の自治体が鉄道での復旧を求めている山田、大船渡両線の復旧に関しても「同様に考えている」と述べた。


2012年05月08日火曜日


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