- [PR]
できごと
【浪速風】小沢君、岩手へ帰りたまえ (4月26日)
2012.4.26 11:30
[【浪速風】]
吉本隆明さんは田中角栄氏を「アジア型の最後の政治家」と評した。アジア型とは根拠地型で、郷土の期待を担って中央に出て、郷土にいかに尽くしているかの積み重ねが政治的な基盤になる、という。だから地元では角サンと慕われ、ロッキード事件で有罪になっても、選挙では圧勝を続けた。
▼秘蔵っ子と呼ばれた小沢一郎氏は似て非なる。裁判では「天下国家を考えている」から、政治資金収支報告書の記載は「秘書にまかせていた」と証言した。東日本大震災で大きな被害を受けた岩手にしばらく帰らず、地元の人たちを失望させた。これも郷土より日本のために働いていると言いたいのだろう。
▼が、実は永田町の数とカネにしか関心がないことが透けて見えてしまった。無罪判決で本人は剛腕再びと勇むだろうが、そうはいくまい。江藤淳さんの言葉を借りて「小沢君、水沢へ帰りたまえ」と言いたい。「他日を期すべき」ではなく、もう“小沢的政治”に幕を引く時である。
このニュースの写真
関連ニュース
- [PR]
- [PR]