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2012年5月8日20時53分

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出力アップ装置で計10万kW回復 関電、火発に導入へ

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写真:堺港発電所に設置した出力低下を防ぐ装置=堺市拡大堺港発電所に設置した出力低下を防ぐ装置=堺市

 関西電力は今夏の火力発電による供給力を上げるため、液化天然ガス(LNG)を用いた火力発電所のガスタービンに、気温上昇による出力低下を防ぐ装置を導入することにした。堺港(堺市)と姫路第一(兵庫県姫路市)にある全11基のガスタービンの吸気口に取り付け計10万キロワットの出力回復を見込む。

 発電用のガスタービンは気温が12度を超えるとパワーが落ちる。新装置は、吸い込んだ空気に霧状の水を吹きかけて冷やし、1基の出力を1万キロワットほど回復できるという。海外から調達し、1ユニット約1億円する。

 東日本大震災前から導入を検討。昨夏に試験的に1ユニットを稼働させた際、効果があったため、本格的に導入することを決めた。今夏の需要ピーク時に関電管内で不足が見込まれる供給力(445万キロワット)の約2%に当たる出力が回復する。

 また、関電は火力発電所28基の供給力をできるだけ低下させないように、点検を昼夜2交代で実施して期間を短縮したり、13基の点検の実施を繰り延べたりしている。関電は繰り延べで「故障して供給力が落ちるリスクが増している」と説明している。

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