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脂肪細胞の特殊ホルモン 心筋梗塞改善5月8日 11時30分
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脂肪の細胞で作られる特殊なホルモンが心筋梗塞の症状を改善することが、名古屋大学のグループの行ったマウスを使った実験で分かり、新たな治療法の開発などにつながると注目されています。
研究を行ったのは名古屋大学大学院医学系研究科の大内乗有教授らのグループです。
グループは、脂肪の細胞で作られるCTRP9と呼ばれるホルモンに注目し、心筋梗塞の症状を起こしたマウスにこのホルモンを1回注射して24時間後の変化を調べました。
その結果、注射したマウスは、注射しなかったマウスに比べ、心筋梗塞によって心臓の細胞がえ死し白くなった部分がおよそ30%小さくなっていたということです。さらに、心筋梗塞は肥満によるメタボリックシンドロームが原因となりますが、肥満のマウスを調べたところ、CTRP9の量が通常のマウスの半分程度と少なく、グループでは、このホルモンと心筋梗塞の因果関係を示しているとみています。
グループによりますと、心筋梗塞の症状を改善するホルモンとしては、これまでに「アディポネクチン」と呼ばれるホルモンが知られていて、今回のCTRP9は2つ目だということです。
大内教授は「心筋梗塞を防ぐには、まずはやせることだが、起きてしまった場合に、このホルモンを投与するなど、より効果的な治療法の開発につながるのではないか」と話しています。
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