宮内庁が天皇、皇后両陛下の意向を受け、ご逝去の際に合葬などの検討を進めるとした件について、同庁の風岡典之次長は7日の記者会見で、皇后さまについて「ご身位(しんい=身分や地位)を考慮され、陛下とご一緒の方式はご遠慮すべきだとのお気持ち」と明かした。
宮内庁の対応として「天皇陛下の墳丘の脇に小規模な皇后陛下の墳丘を造るなど、合葬の考えも入ったいろんな形態を幅広く検討したい」と述べた。
風岡氏は葬儀や墓にあたる「陵(りょう)」のあり方を検討する庁内の会合を近く発足させ、1年程度で検討結果をまとめたいとの見通しを示した。「大喪(たいそう)の礼」を含む儀式全体についても「宮内庁として考え方を整理したうえで、折を見て内閣に報告したい」と説明した。
羽毛田信吾宮内庁長官は4月26日の記者会見で、両陛下が陵の小規模化を希望しているのを受け、合葬も視野に入れて検討すると説明していた。葬法は近世以来の伝統である土葬ではなく、それ以前に一般的だった火葬の方向で検討する。