『みくちゃ〜ん』 千紗……大好きな人……私の一番大切な幼馴染…… 『わたし、ちさのことだ〜いすき』 『わたしもみくちゃんのことすき〜大きくなったらちさのおよめさんになる〜』 『え〜わたしがおよめさんがいい〜』 子どもの頃交わした他愛のない約束……。 『わたしもおよめさんがいいよぉ、ウエディングドレスきたいもん』 『じゃあいっしょにきようよ。おそろいのドレスきて、ふたりともはなよめさんだよ♪』 こんな約束をまだ覚えてるなんて、私って結構根に持つタイプだったんだな。あの頃は、ただ二人でいるのが楽しくて、ずっと一緒にいたくて、あんな事を言った。 だけど、いつからだろう……女の子が女の子を好きになるのが世間では異常だって事を知ったのは。いつからだろう……千紗への気持ちが、恋だってことに気づいたのは。いつからだろう……この気持ちを、千紗に知られてはいけないって、思うようになったのは…… きっと、クラスでとても仲のよかった女の子たちが、いじめっ子の男の子たちから『レズだ!』って言われて、からかわれてたのを見たときだ。私が他の人にどう思われていようとかまわないけど、千紗が悪く言われるのは嫌だし、千紗ももしかしたら私のこと、気持ち悪いって、思うかもしれない。 そんなの、絶対に嫌……! 千紗にだけは嫌われたくない! 嫌われるくらいなら……こんな気持ち、伝わらなくていい…… 片思いのままでいい!! 「……ちゃん…………くちゃん!」 「ん…………」 遠くから私を呼ぶ声が聞える。懐かしくて、愛しくて、いつまでも聞いていたくなる、それでいて聞き慣れた声……。 「未来ちゃん!大丈夫?!未来ちゃん!」 「ち……さ……?」 目を開けると、そこには涙で顔をぐしゃぐしゃにした千紗の顔があった。 「未来ちゃん!よかった……もう起きてくれないかもって……思って……」 「千紗……私……?」 だんだん頭にかかっていた霞がはれてゆき、今私がどういう状態だったのか思い出していく。 千紗が私の家に遊びにきて、部屋にあった催眠術の本に興味をもった。 それで私に試しにかけさせてほしいって言ってきて、それで…… 「っ!!!」 全部思い出した。 千紗の目の前ではだかになって、オナニーまでしちゃって、しかも……千紗への思いを大声で告白しながら絶頂まで迎えて……今だってなにも身に着けてない。身体にはタオルケットがかけられているだけだった。 「未来ちゃん……」 どうしよう、千紗が私を見てる……そうだよね……女の子が女の子を好きなんて気持ち悪いよね……しかも友達をオナニーのオカズにしちゃうなんて知ったら…… 「未来ちゃん、あの……」 お願い千紗……そんな目で私を見ないで……思いに応えてくれなくてもいい。私のこと、嫌いにならないで! 「ごめんなさいっ!」 「……え?」 そんな私の思いとは裏腹に、千紗は私に頭を下げた。 「ごめんね、私……未来ちゃんに酷いことした……恥ずかしいこといっぱいさせて、好きな人の名前無理やり言わせて……」 「ぅ……そのことなんだけど、千紗……」 「私、未来ちゃんが好きなの!」 「千紗?!」 「未来ちゃんが私のこと好きって言ってくれて嬉しかった……未来ちゃんも、私のこと思いながらオナニーしてくれたんだって……」 「千紗……」 「でも、未来ちゃんに好きな人がいるって知ったとき、すっごく嫌だったの……未来ちゃんを他の人に盗られたくなくて、でもどうしていいかわからなくて……それが誰なのかどうしても知りたくて……」 「…………」 「嫌だったよね……私、すっごく酷いことしたって思うよ。相手が私だからよかったって話じゃない。私は未来ちゃんの心を踏みにじったの……」 「千紗…………そうだね、千紗のしたことは酷いことだと思うよ」 「……うん……」 「私もこんな形じゃなくて、学校の裏庭とかで告白されたかったな。もしくはしたかった」 「ぅ……」 「だからね」 私は千紗の顔を覗き込んで言った。 「ちゃんと、言って」 「ぁ…………」 千紗は一瞬ポカンとした表情で私を見たあと、涙を拭って私を見つめた。 「私、千紗のことが好き。友達でも幼馴染でもない。一人の女の子として、好き。私の彼女に、なって……くださいっ!」 最後のほうは少し躊躇したみたいだけど、千紗ははっきりとした声で自分の思いを口にし、私に手を差し出した。 私はその手をとって、 「はい、喜んで……」 一筋の涙が零れた。 「千紗、キスして……」 千紗と両思いになれたことを確かめたくて、私は千紗にキスをねだった。 「ん、あのね……怒らないで欲しいんだけど」 千紗はバツの悪そうな顔をしてうつむいた。 「ん?」 「未来ちゃんが嫌がることをしたくなかったから、未来ちゃんが望んだときだけ催眠にかかれるような暗示をかけたの。もう未来ちゃんは未来ちゃん自身が催眠にかかりたい、って思ったときじゃないと催眠にはかからなくなったんだけど……」 お調子者の千紗も、今回のことは懲りたみたいだけど、こうやって私のことを気遣ってくれたのがとても嬉しかった。 「そのかわり、『あること』をすると、未来ちゃんは自動的に催眠にかかっちゃうようになってるの」 「それって、もしかして……」 「うん、『キスすること』」 「…………」 「ごめんっ!余計な事だったよね……」 「いいよ」 「え?」 「催眠、かけてもいいよ。私も、千紗のこと、好きだから。その……千紗になら、なにされても……いいよ」 途中から恥ずかしくなってしまったけど、言いたいことは伝わったようで、千紗は私をそっと抱き寄せて顔を近づけた。 「未来ちゃん、目を閉じて」 私は言われるがままに目を閉じて軽く唇を突き出す。 「未来ちゃん……大好き……」 そっと、千紗の唇が触れた。 「ん……」 軽く触れるだけのキス。だけど千紗の唇の温もりが微かに伝わってくる。もっと感じたくて少しだけ唇を突き出してみた。 「んっ……ん……」 千紗は少しびっくりしたみたいだったけどすぐに肩の力を抜いて私の背中に手を回して、私は千紗に抱かれているような格好になる。なんだか千紗が王子様で私がお姫様になったような気分になる。 「ふ……ぁ……」 催眠が発動したのか、千紗に言われた通りだんだん頭がぼーっとしてきた。好きな人と唇を合わせている気持ちよさも手伝って、すこしづつ身体の力が抜けていく。 「ん……ふ……」 唇につうっとやわらかい感触がはしる。それは円を描くように私の唇をゆっくりとなぞっていく。 (これって、千紗の……舌?) 千紗は唇を合わせながら少しだけ舌を出して私の唇を触れるか触れないかの微妙な感覚で愛撫しはじめた。 「ぁ……ん……」 やわらかく、熱い感触が伝わってくる。最初は舌でキスしているというだけでも興奮したのに、すぐに物足りなくなって自分から唇を押し付けていく。 「ん……ん……」 千紗は私の反応に満足したのか、すっと舌を口内に侵入させて私の舌をツンツンとノックした。 「!……ふぁ……」 一瞬びくっとなってしまったのもつかの間で、舌が触れ合う熱い感触に私はたちまちメロメロになってしまう。 「んっ……ん……ぁ……」 千紗の舌が欲しくなり、もっと自分の舌と絡ませようとするが、千紗の舌はするっと逃げてしまう。 「ぁ……なんで……」 唇が離れてしまい、思わず千紗を物欲しそうな顔で見つめてしまう。 「もっと欲しい?」 千紗は妖艶な眼差しをむけながら自分の唇をペロッと舐めた。 その色っぽい仕草にクラッとしてしまい、自然と首が縦に動いていた。 「ふふっ……いいよ、いっぱいあげる。でもいいの?」 「?」 千紗の言った意味がわからず首を傾げてしまう。 「私とキスすると、未来ちゃんは心も身体も私のものになっちゃうんだよ」 千紗は当たり前のようにそう言った。 「千紗の……もの……」 「そう、未来ちゃんは私のものになっちゃうの。ううん……キスすると、未来ちゃんは私のものになりたくなっちゃう。いっぱい命令して欲しくなっちゃって、私の言うことならなんでもききたくなるの。それでも、いい?」 私はまったく迷うことなくコクンとうなずいた。 実のところ千紗の言葉はほとんど覚えていない。ついつい千紗の唇の動きを目で追ってしまい、それに集中しすぎて正常な判断ができない。 千紗のさくらんぼのような唇を見ていると、なんだかとっても幸せな気分になれて、気持ちよくて、ずっと見ていたいって思ってしまう。なんだか頭の中がぼーっとして、ふわふわして夢の中にいるみたい。そんな見てるだけで心地よくなれる唇で私にキスしてくれるなら、もうどうなってもいい。 「ねぇ……お願い……欲しいの……千紗の、唇……なんでもするから……」 「よくできました♪」 千紗はにこっと笑うと、その唇を私に押し当てた。 「んっ!……んんっ……ぁ……」 心の中にふわぁっと温かい気持ちが広がって、優しい気持ちで満たされていく。 「はむ……ん……んむ……」 千紗は甘噛みするように私の唇を自分の唇で挟んではむはむと動かした。 はむはむ はむはむ (ああ……私、食べられちゃう……千紗に、食べられちゃう) 「ふふっ、未来ちゃんの唇ってマシュマロみたい」 「はふ……ぁ……」 「あまい……」 「ぅぅ……」 「もっとあま〜いモノ、舐めたいな〜」 千紗の視線が下のほうへ動いていく。私はその意図がわかり、急に恥ずかしくなってしまう。 「舐めたいな〜未来ちゃんのア・ソ・コ」 (恥ずかしい……すっごく恥ずかしいよぉ……でも、千紗の言うことだから……) おずおずと膝を立てて千紗の目の前で足を開く。 女の子の大事なところが丸見えになり、千紗の顔を直視できないくらいの羞恥が私を襲う。 だけどそれ以上に千紗の言うことをききたいという気持ちのほうが強かった。 「ぅぅ〜」 「ふふっ、かわいい……未来ちゃんのアソコ、すっごくキレイだよ」 「言わないで……恥ずかしいよ……」 「恥ずかしがってもだーめ。未来ちゃんは見られるとエッチな気分になっちゃう。もっともっと見て欲しくなる」 「ぁ……ぅぅ」 急に千紗の視線が物理的な感触を持ってるように感じてしまい、アソコがむずむずしてきてしまう。 「や……ぁ……」 なんだかアソコがくすぐったい……お腹の奥のほうがじんわりと温かくなり、その熱が少しずつ下のほうへと移動していく。 (あ……だめ……) 熱がアソコに達したとたん、アソコからとろりと蜜があふれてしまう。しかもその様子は千紗にしっかりと見られているワケで…… 「はぅぅ……」 「濡れてきたよ、未来ちゃんのアソコ……」 「い……言わないで……」 恥ずかしくて顔を真っ赤にして千紗から目を逸らしてしまう。だけど見られているということを意識するだけで私のアソコはヒクヒクと千紗を誘うようにいやらしく蠢き、身体の奥からはしたない蜜をあふれさせる。 「すごい、あふれてくるよ……未来ちゃんのアソコ……ピンク色で、エッチなお汁で潤っててキラキラ光って……すっごく、キレイ……」 「やだぁ……そんなこと言わないでぇ……はぅっ!」 不意に千紗の舌が私のアソコに触れた。 「んっ……ぁ……」 指で割れ目を押し開き、舌先で愛液をすくい、クリトリスをくすぐるように弄り始めた。 「は……あ……あっ……あっ……」 自分でするのとはまったく違う、好きな人の舌の与える快感に、私はたちまち虜になってしまう。 「わぁ……すっごい濡れてきた。ふふっ、気持ちいいんだね」 「あん……あっ……あっ……ああっ」 返事をするのも億劫になるくらい、千紗の舌は気持ちよかった。 「ね、千紗。私の手を見て」 「ぅぅ?」 お口でしてくれるのと一緒に私のアソコを弄っていた千紗の指先は、私の愛液で濡れていてなんだかとても気恥ずかしかった。 「私の手は魔法の手……私の手に触られたところはすっごく気持ちよくなれる……例えば……」 そう囁きながら、千紗は私の耳を包むように触れた。 「ココとか……」 「ひゃん!」 「ココとか……」 「あ!ぁぁぁ……!」 千紗の手が耳から首筋をつうっとなぞっていく。その指先が描く軌跡がじんじんと熱を帯びて気持ちよくてたまらない。 「ぁぁ……もっと……もっとぉ」 「ふふっ、おねだり?」 千紗はぞくっとするほど妖艶な笑みを浮かべてうなじに手をまわした。 「はぁっ!ああっ」 頭の中にじぃんと電流のようなものが走り、一瞬にして理性を削りとっていく。 「この辺り、弱いのかな?」 ふうっと千紗の吐息が耳に吹き付けられる。 「っ!千紗ぁ……」 たまらなくなった私は羞恥心を投げ捨てて屈服する。 「お願い……切ないの……苦しいの……身体が熱くてとまらないのぉ」 「どうしてほしいの?」 「私の身体、めちゃくちゃにしてぇ!千紗の好きにして!」 「未来ちゃんはエッチだね」 そう言うと、千紗は『魔法の手』で私の胸を包み込んだ。 「は……っ!ああっ!」 「でも、そんな未来ちゃんが好き……」 軽く触れられただけなのに、私の胸はその未成熟な突起をツンと尖らせてさらなる快感を求めた。 千紗の指が充血した突起に触れると、ぴりぴりと痺れるような感覚が走りたまらない気分になる。 「未来ちゃん、よく聞いて」 千紗は左の胸に手を置いて耳元に唇を近づけて囁いた。 「私の手がゆっくりと未来ちゃんの胸に沈んでいくよ。どんどんどんどん沈んでいく。それはとっても気持ちいい……」 「あっ……あ……」 「ほぅら、私の手が未来ちゃんの胸に入っちゃった。今未来ちゃんの心臓に触れたよ。こうやって握ってあげると……」 「ああっ!……あああっ!」 「未来ちゃんの心臓は私のもの……」 「はぅっ!あぅぅっ!」 「心臓から流れる血も私のもの。血がめぐる未来ちゃんの身体も私のもの」 「千紗の……もの……」 「そう……これで未来ちゃんは、心も身体も私のもの。言ってみて」 「未来の……心も……身体も……千紗の、もの……」 まるで私の全部を掌握されちゃうような、奪われちゃうような、そんな感覚……だけど心臓を包む千紗の手は温かくて、気持ちよくて、もうなにもかもがどうでもよくなってくる。 「千紗の……もの……千紗の……もの……」 「そう……未来ちゃんは私のもの……心も身体も……もちろん、ココも……」 千紗の手がゆっくりと下半身へ向かう。 「ぁ……ぁぁっ」 千紗の手は『魔法の手』。触れるところを全部気持ちよくしてくれる。今も私の身体をとっても気持ちよくしてくれた。だけど、そんな『魔法の手』で敏感な女の子の部分を触られたら、どうなってしまうんだろう。 私の心配を他所に、千紗の手は私の股間を覆うようにゆっくりと包み込んでいく。 「あ……っ」 不安になった私は思わず千紗の手をつかんでしまう。 「大丈夫だよ。怖くない……怖くない……」 しかし、まるで子どもをあやす子守唄のように耳元で囁かれると、私の不安は簡単に霧散してしまい、あっさりと千紗に身体をゆだねてしまう。 「ふ……っ……」 千紗の指がゆっくりと割れ目に沈んでいく。 ぐっしょりと濡れそぼった割れ目はなんの抵抗もなく千紗の手を受け入れ、大事な聖域への侵入を許してしまう。 「あっ……ああっ」 千紗の指が、入っていく。 「未来ちゃん、私の指、今どこにあるのかな?」 「あの……その……おまんこ……です……ぁぅ」 すっかりメロメロになってしまった私は、簡単に恥ずかしい言葉を言わされてしまう。 「そう、未来ちゃんのおまんこで私の指、どうなってる?」 「んっ……出たり……入ったり……」 「そうそう、そのまま実況して」 「はぁっ……ああっ……奥のほうまで、入って……ああっ!指が曲がって、膣壁を……ふぁっ!コリコリって、引っかいて……ああん!そこ、だめぇ!」 自分でも見つけられなかった、身体の奥にある一番感じるところを千紗はあっさりと見つけて集中的に攻撃する。 「あん!だめぇ……あっ……親指が、クリトリスをっ……はぅん!押しつぶして……くぅ……もう……イキそう……ああん!」 「イキそう?ふふっ、いいよ、イッちゃえ!」 「あっ……あっ……ああっ!ふぁぁんっ!」 ところが、快感に満たされた下半身のある一点に、急激に高まってくるある感覚があった。 「いやぁ!違うの……これは違うのぉ!!」 もう少しでイキそう、というところで不意に尿意が生まれ急激に高まっていく。 「千紗……ちょっと!……んっ……待っ……て……ぇ」 「?」 夢中になって攻めていた千紗は怪訝な顔をして私の顔を覗き込んだ。 「あの……おしっこ……」 「え?」 「漏れそう……なの……」 「…………」 「だから……ね……その……おトイレ……あっ!」 トイレに行かせて、と言おうとしたのだけど、千紗の指の動きは止まらない。 「ちょっと!千紗……あっ!だめ……やめっ……」 「……ここでして」 「ええっ?!」 「おしっこ、ここでして」 「そんな!できるわけ……あん!ないで……っ!しょおっ!」 「大丈夫。後始末ならしてあげるから」 千紗の声がやけに優しい。 本気だ…… 「そういう問題じゃなくて……」 「ちゃんと見ててあげるから」 「なお悪いわ!」 千紗の指の動きはますます激しさを増していく。 それに合わせて私の性感も高まっていき、尿意もガマンできなくなってくる。 「んあっ!んっ……んんっ!くぅっ……千紗……ホントに……ダメ……ああっ!」 「やぁだ。見せて……未来ちゃんのおしっこするとこ」 「やだって……言って……んあっ!」 「未来ちゃんのシーシーするところ、見せて」 「お願い……許して……ぁあん!ああっ!」 懇願しても千紗の攻めは変わらない。ううん、むしろ激しくなっているような気がする。 「はぁ……未来ちゃん、可愛い……はぁ……はぁ……」 うっとりとした表情で私を見つめる千紗の瞳は私を好きにできる悦びで輝いていた。どうやら私は千紗の心の奥底に眠っていたSっ気を目覚めさせてしまったらしい。 「んんっ……くぅ……んっ……」 そのこと自体は嫌ではないけれど、さすがにこの歳にもなってお漏らしなんてするわけにはいかない。 下腹部にぐっと力をこめて尿意を押さえ込もうとするけど、 「だめだよ。未来ちゃんはおしっこがしたくなる……だんだん下半身から力が抜けていく……」 甘かった……私の身体は千紗の暗示に忠実に従い、下腹部に込めた力を緩めていく。 「そんな……それ……ずるい……」 「ずるくなんかないよ、未来ちゃんはおしっこがしたくなる……したくなる……したくなる……」 必死に抵抗するが、繰り返し囁かれる暗示の前に陥落するのは時間の問題だった。 千紗は片方の手で膀胱の辺りを優しくさすり、もう片方の手でおしっこの出る穴をコチョコチョとくすぐった。 「ほぅら、もうガマンできないよ……おしっこをがまんできない……未来ちゃんはおしっこをがまんできない……」 「はぁ……はぁっ……だめぇ……ぁぁん」 「一緒にクリトリスもいじってあげる。ふふっ、ガマンは身体によくないよ」 「ああん……クリちゃんはだめぇ……んああっ」 だんだん快感と尿意の区別がつかなくなっていく。 下半身をめぐる感覚がごちゃ混ぜになって、なにがなんだかわからなくなっていく。 「ああっ……あっ……あぅぅ……んんっ……んくっ……」 だらしなく開いた口からは快楽に溺れていることを示すあえぎ声がとまらない。 もう自分の身体を制御することができない。ベッドの上で頭をなんども振って必死に尿意を紛らわそうとするけれど、限界はとうに超えてしまっている。 「だめ、だめ……私、だめ、いっちゃう、もれちゃうよ」 「未来ちゃん、イって!」 「あああっ、んあああああ、もれちゃう、おしっこでちゃう、やああああああああ!」 近所の人にまで聞こえそうなほどに大きな喘ぎ声をあげる。 我慢に我慢をさせられた末に、ついに私は頂上に達した。 同時に、大量の液体が溢れ出してベッドを汚していく。 「ゃだ……、止まらない、止まらないよぉ」 間欠泉のように、断続的に噴き出す液体に悲鳴をあげる。 「ぁぁ……ふわぁ……」 必死になって閉めようとするけれど、一度外にあふれ出したものはとまらない。 それ以上に下半身を覆う開放感がたまらなく心地よく、絶頂の余韻と相まって力が入らない。 「ふわ……はぁぁ……ぁぁ………」 生暖かい感触をお尻で感じながら、私の意識は誘われるまま、まどろみの中へと落ちていった。 「もぅ〜いいかげん機嫌直してよ〜」 困ったような声で私に話しかける千紗の頭にはおっきなタンコブができていた。無論私にぶん殴られてできたものである。調子に乗りすぎた罰だ。 「すっごく、恥ずかしかったんだからね」 「う〜悪かったってば〜」 プイッと横を向いてしまう私に千紗は媚びるように擦り寄ってくる。 「あんなに気持ちよさそうだったのにぃ……」 「ぅ……確かに気持ちよかったけど……お漏らしまではやりすぎだよっ」 「ごめんって……もうしないから」 「え?」 思わず振り向いてしまい、直後後悔する。 千紗の顔がしてやったりといった笑みを浮かべていた。 「べっ……別に、またしてほしいなんて、思ってなんて……ないんだから……」 「うんうん、わかってる。未来ちゃんは私の催眠にかかってしたくもないお漏らしをしちゃった。これでいい?」 「ぅぅ〜」 両手でポカポカと千紗を叩く。 「あはは、ごめんって」 私の腕を受け止めて千紗は笑って謝る。その笑顔に思わずドキッとしてしまい、もう、惚れた弱みでどうしょうもないのかな、と思ってしまう。 「もう……」 視線を逸らして顔が赤くなってることを悟られないようにする。 「キスしてくれたら、許してあげる」 「いいの?キスしたらまた催眠にかかっちゃうよ」 「うっ!い、いいよっ!千紗の好きにしたらいいじゃんっ!」 もうなんでもいい。このまま千紗のそばにいられるのなら、どんなことされてもいい。それに、千紗に好きにされるのは、ホント言うと……すっごく、気持ちいいから。 「ん〜未来ちゃんってさ」 「ん?」 「ツンデレ?」 千紗の頭にタンコブがもう一つ追加された。 このお調子者。 < おわり >
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