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前回消された理由だった可能性の少しあるネズミの国の歌に、伏せ字を追加。
第16話 名付け親はストーカー…?
side Rei


いつの間にか、今はどこにあるのかさえ分からないポッター邸にいた。



「あれ、リリー?」

「ああ、おはようレイちゃん。リリーじゃなくてお母様もしくはリリーお姉ちゃんorリリーお姉様って呼んでって言ったでしょう?」



…それは親として訂正のさせ方がおかしいと思いますお母様……。



「今日は魔法を使わずに掃除をしてみようと思います!まずはお皿洗いから!」

「あ、まって!」



ガッシャンパリン、バラバラバラ〜



「あら、力加減が難しいのね。次は掃除機をかけてみるわ!しっかくいとっころっは丸く掃け〜」

「お皿どうすんのさ!あ、いや、やっぱいい。俺がかたずけとくから裸足で近付かないで危ないから!」



ウィーン、ガガガガガガッ、パシュン…



「マグルの道具は壊れやすいのね…」

「ああああっ!?掃除機がこんな壊れ方するの初めて見たよ!どうせならジェームズの箒つかいな、そこにあるやつ!」

「それ良いわね」

「僕のレッドローズがぁ〜」



キュルキュルと音をたててジェームズが出てきた。

後ろには黒い犬耳をつけたシリウスと某ネズミの国のテーマソングを歌うピーターと、爆笑しているリーマスがいた。



「まてジェームズ、なんで下半身キャタピラ!?せめて上はなんか着ろよ!」

「あなたどうせそんな姿じゃ箒に乗れないんだから良いじゃない。」

「あ、そっか。」

「ワンワン!ワンワンワンワン!」

「ぼっくらのクラスのリーダーは、ミッ●マウ○、ミッ●マウ○、ミッ●ッ●マウ○(音外れてる)」

「あはははははっ、あはははははははははははっ、あはははははははははははははははっ」


「リリーなに冷静そうに変なこと言ってんの!?ジェームズ、納得するな!シリウスは腰に抱きついてくんなうっとおしい!犬かっ!?ピーターはせめて楽譜みて歌え!リーマスは…なんか怖い!!」




ま さ に カ オ ス



「次はお風呂洗いね!…この洗剤とこの洗剤を混ぜたらなんかもっとキレイになりそうな気がするわ!!」



ちょっ…





















「混ぜるな危険は混ぜちゃだめええぇぇ!!!」


ガバッ


「うおっ!?」



俺の上にはタオルが置かれていて、ハグリッド、バーテンのお爺さんと、黒いマントの男の人がいた。

心臓が未だにバクバクしている。



「な、なんだ、夢か…よかった。」



そりゃそうか、リリーとかジェームズが出てきてし。

それに、あんなのが現実だったら収集がつけられない…。

ぶっちゃけ、ここ十数年の中で一番の恐怖だった気がする。



「レイさん、お水をどうぞ…」

「ありがとうございます。」



冷たい水を一気に飲み干して、漸く落ち着く。



あー、怖かった。



「大丈夫か?ずいぶん魘されちょったようだが…。」

「ちょっと懐かしい人たちの出て来る恐ろしい夢を見ました…。」

「ま、まさかあの時の…!?」


ハグリッドが困惑した顔を浮かべている。

そういえば、シリウスやリーマス、ピーターたちはどうしたんだろうか?

魔法とかになれたら、探してみるか。


ところで、この男の人は誰だろうか。冷たい印象の黒い髪の、黒いマントを着た男。


誰かな〜、髪の毛もう少し切れば若く見えるのに〜、と思っていたら、急に両肩を掴まれた。



「大丈夫か?気分は悪くないか?どこか痛い場所は?寒気はしないか?どうした、吐き気がするのか?」



眉をよせて、凄く心配そうな顔をして俺の顔をのぞき込んできた。

ついでに背中さすってくれている。



「大丈夫です。ご心配お掛けして申し訳ありませんでした。」



多分俺倒れたんだと思う。意識のあるとき、最後は世界が反転してたし。

この人もかなり心配してくれたのだろう。演技でこの顔はできない。



「いや、心配するのは当たり前だ。…大丈夫そうでよかった。」

「レイ、まだ紹介しとらんかったな。こちら、セブルス・スネイプ教授だ。ホグワーツで魔法薬学を教えて下さっている。」

「始めまして、レイ・」
「レイ・ザクロ・ポッター、だろう?実際に面と向かって会うのは初めてだが、吾が輩はお前をよく知っている…。」




……………ストー、カー?

多分そんなのを見る目になっていたのだろう。スネイプ先生は必死に弁解してきた。



「ち、違うぞ!?お前の名付け親というだけだからな!?断じてストーカーなどではないぞ!?ただ、たまにマグルの家に行って様子を見に行っていたり、こっそり写真を取っていたりした程度だ!」

「スネイプ先生…」



…世間はそれをストーカーと言うんですよ、という言葉は飲み込んだ。

つーか、リリーの言っていた友人ってこの人のことだったのか。



「と、とにかく、吾が輩はお前の名付け親だ。なにか困ったことがあれば何でも言いなさい。吾が輩が出来る限りで力を貸そう。」

「ありがとうございます。」



…何か困ったことにならないように気を付けよう。



「バーテンの…トムさんでしたよね?お仕事中にご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。お忙しい中なのに水を持ってきていただけたこと、感謝します。」



バーテンのお爺さんに向かい、謝罪と感謝を述べる。

俺だったら自分の店の営業中にこんな倒れる奴がいたらすっごく迷惑だと思うな。

店の印象も悪くなるかもだし、何より面倒くさい。


なので俺を心配して店の奥に寝させていてくれて、さらに水を持ってきてもらえたことに本心から感謝した。



お爺さんの方をみると、何故かとても嬉しそうだった。



「いやはや、本当に礼儀正しい方ですね…。リリーさんに内面がよく似ている。それに私の名前を覚えていただけたようで嬉しいです。…暇なときがあればまた『漏れ鍋』におこし下さい。あなたのような方は大歓迎です。」



…なんか気に入られた。



そのあとスネイプ先生から俺が30分くらい気絶していたこと、それが多分貧血の類であること、軽すぎるからもっと何か食べろと言われた。



バーテンのトムさんに付いてカウンターの奥から店の中に入ると、わっと人が集まってきた。


何事っ!?




「あなた大丈夫?」

「皆心配していたのよ。」

「顔色も元に戻ってるな…良かったよ。」

「気分悪くなったら倒れるまで我慢していちゃだめよ!」




どうやら店内の人たちにも心配かけていたらしい。


もう大丈夫、ご心配かけてすみませんでした、と言うと、奥さん方が、気分が悪いときはこれを舐めると良いわ、とレモンキャンディーやマスカットキャンディー、チョコなどを大量にくれた。



魔法界の人も近所のおばちゃんみたいで親近感が湧いたのだった。



「もうそろそろ行かんと時間がやばいな…おーい、ハリー!もう行くからおいで。」



ハグリッドが大声でハリーを呼んだ。

時間ないの俺のせいだね、ほんとゴメン。


店内はといえば、ああそういやハリー・ポッターさんもいたな、みたいな空気になっている。


…あんたらさっきまで騒いで喜んでなかったっけ?
まあいっか。



「じゃあスネイプ教授、またがっk」
「吾が輩も一緒に行くが何か問題でも…?」



スネイプ先生が睨みを効かせてハグリッドに言った。

…怖っ。



「え、でもスネイプ教授はなにか用事があってここに来ていたんじゃ…」

「ふっ…、レイに関する事以上に大事な用などありはしない…。」




すっげえきっぱり言い切ったな。ある意味凄い。そしてちょっとストーカー臭がした気がする。


とりあえずテロップつけるならこんな感じ?






【スネイプ が きょうせいてきに なかまになった !】



side out


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