障害者らが貸し切り列車で日帰り旅行を楽しむ「ひまわり号」の運行が、介助ボランティア不足でピンチに陥っている。今年は27日に倉敷市から兵庫県姫路市を訪れる計画だが、募集を12日まで延長したにもかかわらず、必要人数が確保できていない。倉敷市内の福祉関係者らでつくる実行委員会は「障害者が待ちに待ったイベント。ぜひ協力してほしい」と呼び掛けている。
ひまわり号は1984年からJR倉敷駅を発着点に年1回実施。これまでに神戸や高松、大阪市など16都市を訪れた。昨年の広島県・宮島への旅では障害者106人とボランティア、運営スタッフら約240人が参加。厳島神社の見学やシカとの触れ合いなどを楽しんだ。
障害者は今年も定員(100人)を上回る110人が参加を予定。しかしボランティアは必要人数150人に対し、4月末の締め切りまでに6割程度しか集まらず募集を延長。実行委が高校や大学、以前の参加者らに懸命に声掛けしたものの、6日現在で120人にとどまっている。
今年の行き先は、世界文化遺産の姫路城。平成の大修理と呼ばれる改修工事の見学施設「天空の白鷺」は、スロープがあり車いすでも利用できるが、安全確保のため1台につき3人程度の介助が必要とされている。
参加費(運賃や施設入場料、昼食代など含む)は大人4千円、大学生以下2千円。介助経験は問わない。申し込みはしげい病院内の実行委事務局(086―422―3655)。