モスクワで6日に開かれた野党勢力の集会「100万人の行進」は、騒乱と拘束で幕を閉じた。これは集会の主催者自身による挑発の結果だ。モスクワの治安機関だけでなく、野党の代表者らもそのような確信を表している。
モスクワのボロトナヤ広場では6日、警官隊とデモの参加者が衝突し、400人以上が拘束され、数十人が負傷した。警官隊側にも負傷者が出た。モスクワ市警察は、コントロール不可能な群集には抵抗するしかなかったとの声明を表している。
ロシア内務省モスクワ総局のアレクセエワ局長は、VORからのインタビューに対し、治安機関は越権行為を行ってはおらず、秩序を維持するためだけに行動したと述べた。一方で集会の参加者らに対する警官の行為は厳しく、この状況にそぐわないと考える人々もいる。だが集会の参加者たちの中にでさえ、警官らは一部の参加者の挑発行為によって、そのような措置を取らざるを得ない状況に追い込まれたとの確信を示している人々がいる。 野党「ヤブロコ」のミトロヒン党首は、次のように語っている。
「過激な人々は、はじめから自分たちが集会の主導権を握ろうと考えており、集会に十分に参加する可能性を別のいかなる政党にも与えなかった。また行進の主催者らは、この非常識な行為を組織するために、生きた盾として人々を集めたことが分かった。だが彼らは起こったこと全てに対して警察を非難している。警察は主催者らが望んだ通りの行動に出た。」
ロシアの政治学者ポナマリョフ氏は、「100万人の行進」は挑発行為として事前に綿密に準備されたものだとの確信を示し、次のように語っている。
「全ては非常に緻密に計算されたもので、突発的なものは何もなかった。集会の参加者の中には、催涙スプレーや発炎筒、その他の器具を持って訪れた人々がいた。もし平和的な集会に参加するならば、そのような物を持って来ることはないだろう。その他にも、頑丈な靴を履き、催涙ガスを持ってくるようにソーシャルネットワークで呼びかけたという情報もある。だがもちろん、集会に参加した人全てが、そのような過激な行動に出る用意があったわけではない。」
ロシアの専門家の多くは、6日にボロトナヤ広場で開かれた集会に参加した大多数の人々は、今後同じような集会に参加することはないと確信している。平和的集会だと思っていたら、主催者によって警察との衝突に様変わりさせられ、拘束されることを誰が望むだろうか。
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