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ブディーノのレストランガイド
ブディーノ [携帯電話番号認証済]
標準点: 3.0
口コミ: 74件 / 227票 | 写真: 303枚 / 88票 | 読者: 37人 | 訪問者数: 5,327人
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この口コミは、ブディーノさんの主観的なご意見・ご感想であり、お店の価値を客観的に評価するものではありません。あくまでも一つの参考としてご活用ください。 また、この口コミは、ブディーノさんが最後に訪問した '12/04当時のものです。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。 詳しくはこちら»
口コミ:155件
痛々しい店主と「純粋無垢」な客
'12/05/07 ('12/04 訪問)
夜の点数:1.0
使った金額/1人(夜) ¥5,000~¥5,999 / (昼) -
| おすすめ用途
東京で関西風の蒸さない鰻はないものかと探したら池袋に「かぶと」なる店があった。なんと食べログ評価は4.26 一人当たりの平均支払額が10,000円~15,000円の高額店である。口コミ多くを占めるのは「店主の毒舌」と日本一とまで賞賛されている「鰻の味」。早速検証に行ってきた。店はたいへん良く流行っていたが、運良く店主の割き場と焼き場の前のカウンターに座ることができた。まずはベルギーのホワイトビール、ヒューガルデン。なかなか爽やかでフルーティーなビールである。この店は料理の味を邪魔しない良いビールを揃えている。そして冷や奴を注文。クリーミーで味が濃く対馬の藻塩と合わせると甘みが際立つ逸品だ。つまみに肝焼きを頼もうと思ったのだが、レバ焼きというのが気になり訊いてみると「串焼き1通り」7本の中に入っている限定部位とのこと。せっかくなので食べ比べてみようとその「串焼き1通り」を注文した。内訳と順番は「えり焼き」2本(蒸して焼いた頭と焼いただけの頭)「ひれ焼き」「きも焼き」「一口蒲焼き」「レバ焼き」●「えり焼き」2本蒸して焼いた頭と焼いただけの頭を食べ比べさせて蒸して焼いた頭のほうが旨いと言ったら帰って貰うそうだ。そう言われては焼いただけの頭のほうが美味しいと言わざるを得ない。しかし本音は鰻の頭なんて何処の鰻屋でも焼いてタレに入れてコクをだすか捨てる部位だからおよそ人様に食べさすしろものではない。おまけに両方とも不味い。●「ひれ焼き」これも本来捨てる部位。こんな物を焼いて客に出して金を取るのだからこの店は儲かるだろう。そしてこれまた不味い。●「きも焼き」肝吸いの肝を焼いた物。備長炭だから遠赤外線で中まで火は通っているのだろうが、かなりレア。味は特に旨いというものではない。●「一口蒲焼き」この鰻はとても美味しい。餌きりもきっちりしていて餌臭さは全くない。●「レバ焼き」このコースにしか付かない「レバ焼き」で最後である。一般的な肝焼きはこれだ。店主に「苦くない肝は喰ったことがないだろう」と言われるがまさにその通り。こんな少しも苦くない肝は初めて食べた。しかし旨いかというとけっして旨くない。苦みのない肝はまったく酒の肴にならないのだ。 店に入ってからこの肝焼きを7本が全て出てくるまですでに40分ほど経っていたが、この間に店主の「この店が嫌いなやつはバカだ」と言うのを20回ほど聞かされるはめになる。この店主、バカバカと言いながら鰻を割く動作、串を刺す動作に無駄な動きが多く、見ていて全く落ち着きがない。弟子と思われる若い人の串差しと比べると明らかに動作が多く、なにをやるにもドタンバタンと大袈裟な音を立て、まるで何かに脅迫されていてまともに手が動かない人のようだ。それをバカ連発しながらやるものだから見ていて痛々しくなった。まあ言い換えればちょっとこの人、精神がおかしくない?と思ってしまった。「あんたをそこまで追い詰めるものは何だ?」と考えたくなる。客の一人に「あんた間抜け面してるね」と言ったときは、狂っているのかと思った。良くこれまで刃傷沙汰にならずに無傷で商売出来てきたものだと感心されられた。 さていよいよ蒲焼きだ。 目の前で生きた鰻をさばいて焼く。目打ちされた鰻を見て私はカウンターの椅子から転げ落ちそうになった。 なんだこの鰻の小ささは! 関東は1kg当たり5匹の所謂5Pという大きさの鰻を使うのが一般的だがこの鰻は幼稚園児と思わんばかりの8Pぐらいの小ささだ。瞬間私はこの店はかなり儲けていると思った。こんな普通の神経では客に出すことか憚られる小さな鰻は仕入れ値段は格安だ。鰻は太ければ太いほど仕入れ値が高くなる。 人の事をバカバカ連発する店主であるが、この店主はバカではなく、むしろ商売上手のやり手である。人の捨てるような部位も串にしては出すし、これ以上小さな鰻はないであろうという鰻を安価で仕入れて通常サイズの値段で売る。 不思議なのはどうしてこのやり方で客単価が10,000円も行ってしまうのだろうという事だ。 原因は天然鰻にあると見た。養殖しか注文しない客には啖呵を切りながら上手に天然鰻をセールスして売りつけるのだ。店主は養殖鰻と天然鰻の蒲焼きを私の鼻の前に近づけて、「全く香りが違うでしょう」と言ったのである。養殖鰻を注文した私にである。あまりの無礼にさすがの私もカッとなったがこの店主相手に短気は損気、と笑って見逃してやった。要はえげつないセールス活動だ。この鰻をおそらく5,000円程度で提供するのであろう。そうすると確かに食べログにある平均使用価格になる。 ここの客の多くはこの店主の弱々しい啖呵を信じ切り「かぶとの鰻さえ食べていれば大丈夫」というような安心感を覚え、調子に乗って天然鰻を頼んでいるように見える。 申し訳ないが私には店主の言っている「ここに来ない客はバカ」ではなく、ここに足繁く通っては小金を落とす客のほうが・・・、と思わざるを得なかった。 私の使ったお金はビール、酒込みで5,000円代だった。しかしあんな幼稚園児のような鰻(味は大変美味しかった)を食べさせられてとても満足の出来るような状態ではなく、空きっ腹で店を後にしたのであった。 【 総 括 】●全く東京の恥とでも言うべき店。あのお弟子さんに店を持たせて交代した方がよい。●関西風うなぎを語るなら、店主も客も名古屋の「うな富士」に行かれる事をお勧めする。
かぶと
東京都豊島区池袋2-53-2 (地図を見る)
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東京で関西風の蒸さない鰻はないものかと探したら池袋に「かぶと」なる店があった。
なんと食べログ評価は4.26 一人当たりの平均支払額が10,000円~15,000円の高額店である。
口コミ多くを占めるのは「店主の毒舌」と日本一とまで賞賛されている「鰻の味」。早速検証に行ってきた。
店はたいへん良く流行っていたが、運良く店主の割き場と焼き場の前のカウンターに座ることができた。
まずはベルギーのホワイトビール、ヒューガルデン。
なかなか爽やかでフルーティーなビールである。この店は料理の味を邪魔しない良いビールを揃えている。
そして冷や奴を注文。
クリーミーで味が濃く対馬の藻塩と合わせると甘みが際立つ逸品だ。
つまみに肝焼きを頼もうと思ったのだが、レバ焼きというのが気になり訊いてみると「串焼き1通り」7本の中に入っている限定部位とのこと。
せっかくなので食べ比べてみようとその「串焼き1通り」を注文した。
内訳と順番は
「えり焼き」2本(蒸して焼いた頭と焼いただけの頭)
「ひれ焼き」
「きも焼き」
「一口蒲焼き」
「レバ焼き」
●「えり焼き」2本
蒸して焼いた頭と焼いただけの頭を食べ比べさせて蒸して焼いた頭のほうが旨いと言ったら帰って貰うそうだ。そう言われては焼いただけの頭のほうが美味しいと言わざるを得ない。しかし本音は鰻の頭なんて何処の鰻屋でも焼いてタレに入れてコクをだすか捨てる部位だからおよそ人様に食べさすしろものではない。おまけに両方とも不味い。
●「ひれ焼き」
これも本来捨てる部位。こんな物を焼いて客に出して金を取るのだからこの店は儲かるだろう。そしてこれまた不味い。
●「きも焼き」
肝吸いの肝を焼いた物。備長炭だから遠赤外線で中まで火は通っているのだろうが、かなりレア。
味は特に旨いというものではない。
●「一口蒲焼き」
この鰻はとても美味しい。餌きりもきっちりしていて餌臭さは全くない。
●「レバ焼き」
このコースにしか付かない「レバ焼き」で最後である。一般的な肝焼きはこれだ。
店主に「苦くない肝は喰ったことがないだろう」と言われるがまさにその通り。こんな少しも苦くない肝は初めて食べた。しかし旨いかというとけっして旨くない。苦みのない肝はまったく酒の肴にならないのだ。
店に入ってからこの肝焼きを7本が全て出てくるまですでに40分ほど経っていたが、この間に店主の「この店が嫌いなやつはバカだ」と言うのを20回ほど聞かされるはめになる。
この店主、バカバカと言いながら鰻を割く動作、串を刺す動作に無駄な動きが多く、見ていて全く落ち着きがない。
弟子と思われる若い人の串差しと比べると明らかに動作が多く、なにをやるにもドタンバタンと大袈裟な音を立て、まるで何かに脅迫されていてまともに手が動かない人のようだ。
それをバカ連発しながらやるものだから見ていて痛々しくなった。
まあ言い換えればちょっとこの人、精神がおかしくない?と思ってしまった。
「あんたをそこまで追い詰めるものは何だ?」と考えたくなる。
客の一人に「あんた間抜け面してるね」と言ったときは、狂っているのかと思った。
良くこれまで刃傷沙汰にならずに無傷で商売出来てきたものだと感心されられた。
さていよいよ蒲焼きだ。
目の前で生きた鰻をさばいて焼く。目打ちされた鰻を見て私はカウンターの椅子から転げ落ちそうになった。
なんだこの鰻の小ささは!
関東は1kg当たり5匹の所謂5Pという大きさの鰻を使うのが一般的だがこの鰻は幼稚園児と思わんばかりの8Pぐらいの小ささだ。
瞬間私はこの店はかなり儲けていると思った。
こんな普通の神経では客に出すことか憚られる小さな鰻は仕入れ値段は格安だ。
鰻は太ければ太いほど仕入れ値が高くなる。
人の事をバカバカ連発する店主であるが、この店主はバカではなく、むしろ商売上手のやり手である。
人の捨てるような部位も串にしては出すし、これ以上小さな鰻はないであろうという鰻を安価で仕入れて通常サイズの値段で売る。
不思議なのはどうしてこのやり方で客単価が10,000円も行ってしまうのだろうという事だ。
原因は天然鰻にあると見た。
養殖しか注文しない客には啖呵を切りながら上手に天然鰻をセールスして売りつけるのだ。
店主は養殖鰻と天然鰻の蒲焼きを私の鼻の前に近づけて、「全く香りが違うでしょう」と言ったのである。養殖鰻を注文した私にである。
あまりの無礼にさすがの私もカッとなったがこの店主相手に短気は損気、と笑って見逃してやった。要はえげつないセールス活動だ。
この鰻をおそらく5,000円程度で提供するのであろう。そうすると確かに食べログにある平均使用価格になる。
ここの客の多くはこの店主の弱々しい啖呵を信じ切り「かぶとの鰻さえ食べていれば大丈夫」というような安心感を覚え、調子に乗って天然鰻を頼んでいるように見える。
申し訳ないが私には店主の言っている「ここに来ない客はバカ」ではなく、ここに足繁く通っては小金を落とす客のほうが・・・、と思わざるを得なかった。
私の使ったお金はビール、酒込みで5,000円代だった。
しかしあんな幼稚園児のような鰻(味は大変美味しかった)を食べさせられてとても満足の出来るような状態ではなく、空きっ腹で店を後にしたのであった。
【 総 括 】
●全く東京の恥とでも言うべき店。
あのお弟子さんに店を持たせて交代した方がよい。
●関西風うなぎを語るなら、店主も客も名古屋の「うな富士」に行かれる事をお勧めする。