大飯原発:おおい町長「住民の意見集約を」 全員協議会
毎日新聞 2012年05月07日 20時29分(最終更新 05月07日 20時45分)
関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を巡り、同原発が立地する福井県おおい町の時岡忍町長は7日、同町議会の全員協議会に出席し、再稼働について「住民の意見の集約をお願いしたい」と議会に要請した。町議会は各常任委員長で構成する作業部会で協議を進めることで合意。その後、再び全協に諮って議会としての判断を行い、町長に伝える。
この日の全協は多数決で非公開となった。新谷欣也議長は終了後、「住民説明会で副大臣が話した内容について、原発に関する議会の見解と照らし合わせて検討した」と説明した。協議終了時期については、「今月いっぱいかけるのは長すぎる」とした。
時岡町長は「意見をまとめるのは大変だが、何回も情報交換をして結論を出してもらいたい」と慎重な審議を求め、「(専門家らが安全性について検討している)県原子力安全専門委員会の意見も重視したい」と述べた。
政府の再稼働方針を受けて先月26日、柳沢光美・副経済産業相が同町を訪れ、安全性などを住民に説明。住民からは、経済・雇用の観点から早期再稼働を望む声も出たが、安全性を疑問視する意見も相次いだ。【松野和生】