最終更新: 2012/05/08 02:12

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大阪維新の会条例案に「発達障害は愛着不足が要因」と不適切表現

「発達障害は愛着不足が要因」という不適切な表現が、大阪維新の会の大阪市議団が議会に提出する予定だった条例案に盛り込まれていた。
大阪市の橋下市長も「違うと思う」と批判するなど、集中砲火の中で、市議団は白紙撤回した。
子を持つ親は「腹立たしいと思いますね」、「その言葉自体が偏見があるように...」、「悲しい思いをしてしまうような表現であれば、やっぱり考えていただけるとありがたい」などと話した。
7日夜、子を持つ親たちから聞かれた怒りの声。
その原因は、大阪維新の会が議会に提案しようとしていた、家庭教育支援条例案にある一節で、「乳幼児期の愛着形成の不足が、軽度発達障害、またはそれに似た症状を誘発する大きな要因である」とされている。
維新の会が、発達障害の要因に挙げたのは、親の愛情不足だった。
発達障害の子を持つ親は「発達障害に対する偏見を増幅しかねない。当事者といたしまして、本当に心が痛みました」と話した。
これに対し、7日、発達障害のある子どもの親たちでつくる市民団体のメンバーたちが、大阪市役所を訪問し、維新の会などに対し、条例案の提案見送りなどを求める要望書を提出した。
実際に中学1年の長男が、発達障害の一種、自閉症を患っている佐伯 比呂美さんは、条例案の内容について、「いったい、この情報はどこから来たのかなっていう。やはり、これらの現実が、日本の社会のオーティズム(自閉症)に対しての理解度なのかなと思いますね」と話した。
発達障害者支援法でも、脳の機能障害と定義されており、愛情によって防げる性質のものではないという。
大阪維新の会を率いる橋下大阪市長は、条例案の作成には関わっていないとしたうえで、問題の表現を批判した。
橋下市長は「発達障害の子どもを抱えているお母さん方に対して、『それは、あなたの愛情欠如ですよ』っていうのはね、これはちょっと、違うというふうに僕は思いますがね」と述べた。
大阪維新の会大阪市議団・美延映夫幹事長は「いずれ作りたいとまでは、このきょうの時点では、ちょっと申し上げません。これは、もう全て白紙と思っておりますので。確かに誤解を生む部分はあるなと」と述べた。
7日、大阪維新の会は、条例案の白紙撤回を決めた。
不足していたのは、愛情ではなく、発達障害への理解だったのかもしれない。

(05/08 00:07)


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