石神井の雑貨店倉庫で写真展−空きスペースをアーティストの活動の場に /東京
みんなの経済新聞ネットワーク 4月20日(金)19時2分配信
|
拡大写真 |
写真家・ヨシダユキヒロさんとお気に入りの作品 |
【画像】 スツールの上に作品を平置きする「カスミノミチノリ」展示の様子
会場は、雑貨店兼ギャラリー「クヌルプエーエー」(同)の裏にある倉庫を利用したもの。「店にゆかりのあるアーティストなどに倉庫を活用していただく企画」と店主の町田顕彦さん。倉庫面積は約18坪。「場所が分からない場合は、店の方に尋ねていただければ」
同展は、昨年12月に名古屋で開催した展示の巡回展。ヨシダさんの作品は、写真の狙った箇所を濃く、そのほかを薄く調整し、さらに透明感を出すため29ミリの正方形アクリル作品に仕上げている。「写真家・植田正治さんの作品が好きで、自分の狙った箇所に濃淡をつけていることに気付き、自分の作品のヒントになった」とヨシダさん。
作品は「散歩」をテーマにしており、「青春18きっぷ」などを使って全国を回り活動している。「撮影した写真の中から美しいと感じたものを選んでいるが、3000枚に1枚ほどの割合で見つかるかどうか。もっと散歩しなくては」
一番好きな作品は、同展のフライヤーにも使っている東日本大震災2カ月後に撮影した新宿西口を写した作品。「震災以降、シャッターを切ることができなかったが、2カ月たったころ、新宿の繁華街を散歩すると歩く人の笑顔が戻ってきたことに『グサッ』と感じ、思わずシャッターを切った」と振り返る。
展示方法は、照明の都合で壁に掛けるよりも平置きした方が濃淡が分かるということで、倉庫にあったスツールの上に置いて展示している。「こんな展示方法は、ほかにはないので自分でも楽しめる」という。
期間中、毎日在廊を予定しており、「石神井公園に散歩撮影で、1〜2時間ほどギャラリーを閉めている場合がある。一緒に散歩撮影に行きたい方は気軽に声を掛けてほしい」とも。
展示時間は15時〜19時(金曜・土曜・日曜のみ11時〜19時、最終日は16時まで)。入場無料。4月30日まで(会期中無休)。
【関連記事】
練馬・南田中図書館で「ねりまの風景展」−アンコール巡回展で(練馬経済新聞)
光が丘の被災地写真洗浄、活動延長−全ての写真を持ち主の元へ(練馬経済新聞)
石神井公園の雑貨店で企画展−木工作家・嘉手納重広さんが初個展(練馬経済新聞)
「カスミノミチノリ」
最終更新:4月20日(金)19時3分