内閣府原子力対策委員会の作業部会において原子力発電所などの事故に備えて避難計画を立てるEPZ（防災重点地域）を現行の「半径10キロ圏内」からUPZ（緊急時防護措置準備区域）と呼ぶ「30キロ圏」への拡大する素案が概ね合意されました。
また、半径「５キロ圏内」を事故の際に即座に避難するPAZ（予防的防護措置を準備する区域）とし、UPZの外側の「50キロ圏」を目安に、放射性物質の飛散に備えて屋内退避やヨウ素剤の配備計画の必要な地域PPA（プルーム通過時の被ばくを避けるための防護措置を準備する地域）を設けました。
滋賀県では、第３回滋賀県地域防災計画（原子力災害対策編）の見直しにかかる検討委員会が平成23年11月25日で開催され、福島第１原子力発電所の事故と2010年の１年間の気象を基に、福井県にある美浜、大飯原子力発電所での事故を想定した放射性物質の拡散予測が公表されました。
この結果、守山市におきましては、美浜原子力発電所から約70キロ圏の区域にあるものの、公表された放射性物質の拡散予測において、美浜原子力発電所の60ケースのシミュレーションのうち２ケース、大飯原子力発電所の36ケースのシミュレーションのうち1回のケースにおいて、守山市内一部地域の24時間の被ばく線量が、放射性雲（放射性プルーム）の影響で自宅内への屋内退避や必要に応じて安定ヨウ素剤の服用などが必要な「50mSvから100mSv未満」の地域とシミュレーションされました。
こうしたことから、滋賀県では放射線量を監視するため８基のモニタリングポストが国から追加配分され、配置箇所等について市町と協議が行われおり、観測情報を共有し、迅速な避難行動につなげる体制づくりが行われております。
守山市では、滋賀県と19市町とともに「原子力発電所の安全対策等に関する安全協定」の締結に向けて協議を進めていくとともに、必要な安定ヨウ素剤等の備蓄品の確保を早急に検討してまいります。
また、県の見直し結果を受けて、平成24年度に原子力事故に係ります地域防災計画の見直しを市民の方々や関係者のご意見を賜りながら進めてまいりたいと考えております。
（１）最高濃度分布図
2010年のアメダスのデータを基に、北の風（西北西〜東北東）が長時間になり、風速が緩やかになる日を選定し、福島第１原子力発電所の事故と同程度のヨウ素放出量から24時間分の被ばく線量を積算した分布図。
・想定場所：美浜発電所
※60ケース分のシミュレーション結果から、
最高濃度となる区域の分布図です。
※守山市においては、最高濃度の分布図において、24時間分の被ばく線量が50mSV〜100mSv未満の地域が1/3程度存在。
・想定場所：大飯原子力発電所
※36ケースのシミュレーション結果から、
最高濃度となる区域の分布図です。
※守山市においては、最高濃度の分布図において、24時間分の被ばく線量が50mSV〜100mSv未満の地域が一部存在。
（２）基準超過出現回数分布図
・美浜発電所（50mSv以上）
※60ケースにおいて、甲状線被ばく等価線量が50mSv以上になる回数。守山市：２回
・美浜発電所（100mSv以上）
※60ケースにおいて、甲状線被ばく等価線量が100mSv以上になる回数。守山市：０回
・大飯発電所（50mSV以上）
※36ケースにおいて、甲状線被ばく等価線量が50mSv以上になる回数。守山市：１回
・大飯発電所（100mSV以上）
※36ケースにおいて、甲状線被ばく等価線量が100mSv以上になる回数。守山市：０回
詳細につきましては、添付のPDFファイルをご覧ください。
（３）環境モニタリング体制について
湖南地域においては、青丸１の箇所である草津市草津三丁目14-75 草津保険所に設置予定。
（４）防災対策を重点的に充実すべき地域に関する考え方
【資料２】第3回検討委員会_大気シミュレーションモデル.pdf ［PDF形式 678KB］
【資料５】モニタリングポスト新設案.pdf ［PDF形式 1173KB］
【資料６】《拡散結果とモニタリングポスト》.pdf ［PDF形式 190KB］
◆【参考資料】◇「防災対策を重点的に充実すべき地域」について.pdf ［PDF形式 6.5KB］
・問い合せ 危機管理課 電話 582-1119