世界中から愛されている犬、スヌーピーの大好物は、「チョコチップクッキー」!
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実は、スヌーピーが登場する漫画『ピーナッツ』の作者、チャールズ・M・シュルツ氏の好物。作品では、ひんぱんにチョコチップクッキーへの愛が語られている。
スヌーピーいわく「人生にチョコチップクッキーに勝るものがあるなんて考えられないよ!」
シュルツさんは毎日仕事のあとにカフェに立ち寄りチョコチップクッキーを1枚食べるのを楽しみにしていました。シュルツさんが「世界一の味」と評したヘレンさんにその味わいとレシピを伺いました。
1933年、一主婦がチョコを溶かす手間を惜しんだために、失敗から生まれたチョコチップクッキーは今やアメリカの母の味の代表。
ファーストレディ候補のクッキーレシピ対決
「クッキー・ベイク・オフ」(雑誌企画)
ヒラリー・クリントンの健康志向の「オートミール・チョコチップクッキー」がバーバラ・ブッシュの「クラシック・チョコチップクッキー」をおさえ、勝利した。
米国では、1992年の初回以来、大統領選の年に婦人雑誌でファーストレディー候補たちがクッキーレシピ対決を行なうのが恒例となるほど、クッキーは良妻賢母の象徴であり、人々が温かい気持ちになる“元気がでる味”とされている。
太平洋戦争が始まった翌年、シュルツさんは二十歳で徴兵されます。その入隊からわずか数日後、最愛のお母さんは帰らぬ人となりました。
当時、戦場のわずかな楽しみはCメールとよばれたお母さんや恋人からの手紙。手作りのクッキーが添えられていることからそう名づけられました。兵士たちはクッキーを分け合い、母や恋人の自慢をし合ったのです。仲間たちのクッキーを、シュルツさんはどんな気持ちで味わったのでしょう。
1980年代に入り、チョコチップクッキーが歌ったり歩いたり、スヌーピーと大活躍をはじめる背景にはなにがあったのか。
1981年、シュルツさんは重い心臓病であることがわかります。毎日の連載には決して穴を開けないように、3か月分の原稿を書き溜めてから入院。シュルツさんは死を覚悟して大手術にのぞみました。
手術は成功。退院する前に頼まれて壁一面にスヌーピーを描きました。
「今ではこうして壁の前に自分の足で立って、また絵を描いているのです。やはり漫画を描くことが自分の天職だったのだと知って、この上ない喜びを感じました」(チャールズ・M・シュルツ著「スヌーピーの50年」より)
妻のジーニーさんいわく、「クッキーを描いたのは、好物だからというより笑いをつくりだすためなのよ。」漫画を描ける喜びをかみしめるシュルツさん。作品には前にもまして笑いとファンタジーがあふれるようになりました。
2000年2月13日、スヌーピーのお話はついに最終回を迎えます。そこには、シュルツさんからのお別れと感謝の言葉がつづられていました。
「幸せなことに私は50年近くチャーリー・ブラウンとその仲間たちを描き続けてきました。チャーリー・ブラウン、スヌーピー、ライナス、ルーシー…私はいつまでも忘れません」(朝刊掲載作品より)
この最終回が新聞にのったのは、シュルツさんが亡くなった翌日でした。
連載を欠かしたくなかったシュルツさんは死が近づく前に作品を書きため、なんとそのストックが尽きる前日に息を引き取ったのです。
サンフランシスコ近郊の町、サンタローザ。シュルツさんはこの小さな街で毎日、毎日、新聞漫画『ピーナッツ』を描き続けました。
番組では、彼の作品をたっぷり紹介しながら、ジーナ夫人や友人へのインタビューを交え、シュルツ氏の“元気が出る味”に迫っていきます。
★スヌーピーと生きる―チャールズ・M・シュルツ伝
リタ・グリムズリー ジョンスン(著) 越智 道雄(翻訳)
[単行本]朝日新聞社(絶版)[文庫]朝日文庫(絶版)
★スヌーピーの50年 世界中が愛したコミック『ピーナッツ』
チャールズ・M・シェルツ (著) 三川 基好 (翻訳)
[大型本] 朝日新聞社(絶版) [文庫] 朝日文庫
★スヌーピーのコミックス
複数の出版社から 谷川俊太郎(訳)さくら ももこ(訳) などで多数出版されています。
★番組使用アニメーション
Happiness is : スヌーピーと幸せのブランケット 発売元・販売元 ワーナー・ホーム・ビデオ
★スヌーピーの像いろいろ
USAカリフォルニア州 サンタ・ローザ市内各所で撮影
★ウォーム・パピー・カフェ
シュルツさんが毎日通っていたカフェ。アイスアリーナSnoopy's Home Ice (Redwood Ice Arena)の施設内カフェです。アイス・アリーナHP中のWarm Puppy Cafeをご覧ください。
★サンタ・ローザ記念病院
シュルツ氏の壁画がある病院(壁画の一般公開はしていません)
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