原発:国内稼働ゼロ 東通再稼働、道筋見えず 中長期の安全対策、着手時期未定 /青森

毎日新聞 2012年05月06日 地方版

 また、事故時に対策拠点となる「免震重要棟」も未整備だ。女川原発(宮城県)では整備済みだが、東通原発では、既設の事務棟が建築基準の1・5倍の耐震性を持ち、「地震に対応できる」(東北電)として免震棟設置は見送ってきた。完成は16年度の見込みで、全国的にも後手に回ることになった。

 政府は4月、再稼働に関する「安全基準」として30項目の対策を決め、実施計画策定を電力各社に求めた。東北電は「どの対策がどの項目に該当するか、確認中」とし、これも対応が遅れている。

 政府が再稼働のもう一つの条件とする安全評価(ストレステスト)は、東北電が昨年12月、経済産業省原子力安全・保安院に提出。審査を担当する有識者の意見聴取会が1回開かれたが、保安院によると、東北電が内容を説明しただけで実質的な審査には入っていない。東北電は4月、東通1号機の津波の想定を最大8・8メートルから10・1メートルに引き上げるなどしたため、評価結果を見直す必要もある。

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