原発稼働ゼロ:政府、再稼働狙い外れ 大飯以降見通せず

毎日新聞 2012年05月06日 09時11分(最終更新 05月06日 09時58分)

 民主党内にも、大飯原発再稼働の是非を次期衆院選の争点にすると発言した橋下市長への反発があった。党内には「伊方を動かせれば、大飯は橋下市長のせいで再稼働できなかったということにしてもいい」との極論さえ出ていた。

 しかし、伊方原発の再稼働論議はしぼんでいく。内閣府原子力安全委員会は3月、関西電力が昨年10月と11月に提出した大飯原発3、4号機の安全評価(ストレステスト)1次評価を「妥当」と評価したが、四国電力が昨年11月に出した伊方原発3号機の1次評価はたなざらし。政府が再稼働の「錦の御旗(みはた)」にしている原子力安全委のお墨付きを得られない状態だ。

 さらに班目春樹委員長は「1次評価だけでは不十分。2次評価もやるべきだ」と発言。この発言を引用し橋下市長が政府批判を一層強め、伊方原発の再稼働を大飯原発と同じように進められる環境ではなくなった。

 経産省原子力安全・保安院に代わり、安全性を審査する原子力規制庁の発足遅れも響く。規制庁の発足を待って伊方原発の再稼働を審査することになれば、「伊方の再稼働は早くて1年ぐらい先になる」(政府幹部)と見られている。

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