泊原発が定期検査 国内の全基停止5月6日 4時58分
国内で唯一、運転を続けていた北海道にある泊原子力発電所3号機について、北海道電力は、5日午後11時すぎに発電を止めて定期検査に入り、国内にある原発は50基すべてが停止しました。
国内で原発がすべて止まるのは、れい明期で2基しかなかった昭和45年以来、42年ぶりです。
北海道泊村にある北海道電力泊原発では、定期検査のため、5日午後5時から中央制御室で3号機の原子炉に制御棒を入れて出力を下げる作業が始まり、午後11時3分に発電を止めました。
この結果、国内にある原発は50基すべてが停止しました。
国内で原発がすべて止まるのは、原発のれい明期でまだ2基しかなかった昭和45年以来、42年ぶりとなります。
泊原発3号機では、6日午前4時に予定より2時間遅れて制御棒が完全に原子炉に入り、原子炉が止まったということです。
北海道電力は「トラブルは特に起きていない」と説明しています。7日午後に原子炉内の温度が100度以下に下がる「冷温停止」になるということです。
一方、原発の運転再開を巡って電力各社は全国の19基について、再開の判断の前提となっている「ストレステスト」を国に提出していますが、政府が、地元福井県などに理解を求めている関西電力大飯原発の2基を含め、再開の見通しが立っている原発はありません。また、電力需給について、関西電力と九州電力、それに北海道電力は、おととし並みの猛暑になれば電力が不足するとしていますが、「供給力が少なく見積もられている」といった疑問の声もあり、国が第三者委員会で検証を続けています。
泊原発3号機の停止を受けて北海道電力泊原子力事務所の秋山芳宏広報課長は「泊原発は、北海道の電力の安定供給にとって重要な基幹電源です。さらなる信頼性の向上に向けた中長期対策を実施し、安全確保を徹底するとともに、国の指示に基づくストレステストなどへ的確に対応し、皆様の理解をいただきながら一日も早い発電再開を目指して参ります」というコメントを読み上げました。
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